第177話 『決意』

 ええ、どうもドリアン編辺りからダラダラした感のあった『死刑囚編』がよく分からないまま終わりまして、『大擂台賽編』(仮名)が始まった様なので、ここで『今週のバキ』コンテンツを開始させて頂く事にしました。
 ネタバレで大体の粗筋を書いてみたり、感想を書いたりイチャモンを付けたりする予定ですので、そう言うのが嫌な人は読まない事を強くお勧めします。

 さて、日記でも何度も書いている事なんですが、私が『バキ』という漫画を楽しく読むに当たって、最も邪魔なのは『梢江ちゃん』だと思っているのです。
 ヴィジュアル的にどうよ、とかそう言う問題では無く、彼の人は『これから熱くなるぞ』という時に限って出張ってきては、大して面白くも無いリアクションを取ってみたり、魅惑のボディを晒してみたり、挙げ句の果てには花山を蹴り飛ばすという実力行使を以てしてまで『兎に角水を差す』といった、その一連の行動が気に入らないのです。
 例えば独歩vsドリアン。
 何だかたらったら続いていたドリアン編も漸くラストスパートか、というところで唐突にバキとのデートシーンを紛れ込ませる超迷惑。あまつさえ、キスシーンを挿れてみたりする超暴力。『こっちは遊園地で戦ってるハゲとジジイが見たいんだ』という意見そっちのけで『舌!?』とか言い出す超蛮勇。彼女の蛮勇っぷりは烈どころの騒ぎではありません。
 いわんや、彼女はGガンダムで言うところの『アレンビー』なんですよ。物語終盤『こっちはシュバルツだの東方先生だのを観たいのに、お前は何だ』というあの感覚。正に『邪魔』そのものなんです。
 しかも、梢江ちゃんはタチの悪い事に剰り可愛くな―――

 話が逸れました。
 兎角、私の『梢江像』はその様なイメージなので、今週の展開は正直意外だったのです。てっきり、『無理だよぅッ!』とか言いながらバキを止めると思っていたのですが。
 しかしながら、今週の梢江ちゃんの行動は『大擂台賽編』を前に『何時までもバキと梢江で引っ張るわけにもいかねえだろうよ』という神(板垣先生)の力が働いた所為であり、これでまだ話に余裕のあるときならば引きずりまくったんじゃないかという気がするのですが邪推でしょうか。

 で、壺に手。
『それはそれは見事な…毒手で御座います』
 とか言い出されやしないかとドキドキしながらページを捲ったのですが只の水の様で。
 そんな事よりも、擂台賽を前に参加者達をいち早く描いて見せびらかせたい気持ちも分かりますが、何の説明も無く唐突に新キャラを2人も出されても困るんですよ、こっちは。『え?克巳?グッドゥイーブニングMr.克巳?』とか思いましたし。しかもまた兄弟対決ですか、板垣先生は余程この『兄妹対決』と云うシチュエーションに興奮してしまう事を禁じ得ない様です。
 というか、やっぱり擂台賽開始前にいきなり新キャラを出す展開は変です。せめて、地下トーナメントよろしく、全選手の紹介をやってくれれば『あ、此奴ら兄弟なんだ』みたいな見方が出来るのに。まァ、いきなり出してきたからにはこの擂台賽のメインキャラと成りうる新キャラ、と思っても良いのでしょうか。克巳の時の様に、盛り上げるだけ盛り上げて驚き役に格下げ扱いだったりする可能性の方が高いとは思うのですが(見た目的にも)、一応そう言う見方をしておこうと思います。

 恐らく来週は大擂台賽の参加者が分かると思うのですが、取り敢えず予想。

 現時点で参加が確実なメンバーは
・バキ
・勇次郎
・烈
・劉
・アライJr
・克巳似の新キャラ(兄)
・脇役臭漂う新キャラ(弟)

 出てくるだろう、というか出てきてくれないと困るメンバーは
・ジャック(このままでは死刑囚編登場の意義が問われる)
・オリバ(↑と同じ)

 あ、現実的に考えるとこんなモノかも知れない。
 死刑囚達は、まともに戦えそうなのシコルス位ですけど、すっかり心を折られてしまった感がありますし。
 一応『海王』の名を継いだらしいドリアンに可能性が…無いなあ。出てきてくれれば嬉しいのですが。


第178話 『集結』

 

 今週は『地下最大トーナメント』の開始を彷彿とさせる『擂台賽』の『選手入場』の回。
 詰まりは、キャラの紹介だけで終わりました。

 何というか、こうも蒼々たるメンツだと突っ込みどころ満載で何処から突っ込んで良いのやら。
 どうでも良い事を最初に1つ挙げるとすれば、『地下最大トーナメント』開催時、御老公が『世界中からこのベルトに相応しい者を集めてこい』みたいな事言っていましたが、『海王』が烈しか捕まらなかったのは金銭の問題だったのか、しきたりの類の問題だったのか、見つけれなかったのか、さてどれなんでしょうね、という話題。いや、本当にどうでも良い事でした。

 明らかに『捨てキャラ臭』が漂ってるでかい人とか太い人(ガイア似)とかムエタイの人(何しに来たのこの海王)とかは捨て置きまして。
 まさか本当にドリアン出すなんて
 本来なら激しく仰け反った後に、『そんな馬鹿な―――ッ!!』と突っ込む程の出来事なんですが、衝撃が強過ぎて『マジで?』という至って詰まらないリアクションしか取る事が出来ませんでした。冗談で『海王が集まるならドリアンも来るでしょ、ヘラヘラ』みたいな会話を友人としてましたが、本当に来るなんてそんな馬鹿な。どうも板垣先生に対する認識が甘かったみたいです。
 背後に控えるオリバのスマイルにも突っ込みを入れようと思ったんですけど、ドリアンの昇天っぷりを見てしまうとそれどころの騒ぎじゃありません。このじいさん本当に闘えんのか?

 後、先週の愚地克巳にそっくりだった兄さんの名前は『範 海王』ですって。どうも名前にあからさまなメッセージが込められている気がするのですがどうなんでしょうか。いえ、訊くまでも無く『間違いない』と思っておりますが。大体、流派が『拳王道』て。『ラオウか』っつー話ですよ。あの板垣先生の事、『拳王道』なんて名前を弱くするはずが無いですよ。きっとヤラレ役(でかい人とか太い人とかタイ人とか)を一撃で屠ってみせるに違いありません。そしてその時こそ、彼は『巨凶』決定の方向で。
 さて、仮に父親をあの巨凶とするならば、弟の『李 海王』とは恐らく『父違い』と考えて良いと思います。似てない、とかそう言うレベルじゃない(骨格レベル)で顔が違いますし。
 その弟の方の流派は『薬硬拳』だそうで。その名前と先週の描写から察するに、あの壺の中身は薬で、毒手の様に浸していく事で拳を強化するんでしょう。ドリアンがグリースを付けた様に(間違い)。

 他に気になるのは、どうもヤバそうな見た目の『陳 海王』と、まさかの日本発『寂 海王』(よく今まで勇次郎が放っておいたものだ)、最後に出てきた140歳越えの『海皇』ですか。
 まだ前者2人は『強いだろうな』と素直に思えるんですけど、この『海皇』はどうなんでしょう。
 いや、きっと強いと想うんですよ。間違いなく強い。
 ただ問題はそこじゃあなくて、『どう強いか』が問題なんです。
 個人的には、老人系格闘家にありがちな『動かずに敵を制するタイプ』(≒合気)みたいな感じかな、とは思うのですが、折角だからこの老体でビュンビュン宙を舞って欲しいわけですよ。紙一重で身体を動かしカウンターを決める、『こ、攻撃が当たらない!』みたいな奴じゃなくて、もう試合場内を飛んだり跳ねたりした挙げ句に勇次郎張りのラッシュをして欲しいのです。
 良いじゃあないですか、動ける老人!『劉 海王』はどうもパワータイプっぽいので、鈍重そうですし。
 そんなわけで、私は『海皇』様にはガンガン動き回って貰う事を期待しております。

 それと、勇次郎は一回戦でアライJrと当たってくれれば助かります。そして、見開きパンチ一撃で沈めて頂ければ言う事はありません。どうもアライJrは後々ややこしくなってきそうなので。是非に。


第179話 『資格』

 

 早くもこれを書くのに困る展開。
 今週の粗筋。
 『勇次郎が瓦40枚割りました』。
 終わり。

 いやはや、今週は板垣先生の蛮勇が遺憾なく発揮された週だと言えます。
 先週のあの展開から一週間待たせて、勇次郎の瓦割だけ見せられても。あまつさえ、『有資格者でしたー!』で締められても。何を今更!
 せめて、トーナメントの組み合わせだけでも見せて頂ければ興奮や予想(と言う名の妄想)のし甲斐も有るのですが、『公平を期するため』というよく分からない名目の元、一戦ずつしか組み合わせが公開されない謎の制度導入で、何ともだらだらな感じが漂っております。挙げ句の果てに、勇次郎の瓦割で終わっちゃいましたし。ハハ、何とファンタスティックな。
 まさか板垣先生、この『擂台賽』…いつにも増して行き当たりばったりで…

 しかし、一回戦のカードが『勇次郎vs劉 海王』だと云う事に、否が応でも期待(≒不安)してしまうのは確か。勇次郎が負ける事は無いでしょうから劉が敗れるのでしょうが(→解説役へ)、どういう戦いになるのかが重要です。
 勇次郎が勝つ事は前提ですが、そこそこの戦いを見せてくれるのではないかという期待と、『克巳vs烈』みたいな一撃で終わってしまうのでは、という不安。或いは、『いきなり勇次郎が負けたりして!』なんていう凄まじい不安。いや、最後のは無いでしょうけど、もしかしたら劉が滅茶苦茶にされるんじゃないかという不安は付きまとうわけです。勇次郎も『肩慣らしだ』とか言っちゃって。おわー。

 それにしても、この大会にジャックが居ないのは妙です。オリバでさえ居るのに。
 よもや板垣先生がシコルス戦だけでジャックを描くのに満足したとは思えないので、きっとこの大会にもリザーバーの形で出てくるでしょう。オリバも、ドリアンが使えない事を口実にするなり、控え室で誰か(でかい人とか太い人とかタイ人とか)を破壊する等して出てくるものと思われます。で『バキvs勇次郎』の前に、勇次郎との対戦カードが決まってみたり(希望)。海王関係無し。
 アライJrに関しては、扱いが最大トーナメント時の克巳のそれに似ているので、きっと1人目、2人目くらいは倒して、3人目に大敗を喫する事でしょう(希望)。出来れば、その前に控え室でオリバと絡んで肉塊にされて欲しいのですが。そうも行かないでしょうし。

 さて…、瓦40枚割っただけの週にしてはそこそこ文字も書けた気がするので今週はこの辺で。
 来週、劉が『儂も久しぶりに…』とか言って瓦50枚割って終わり、とかだけは勘弁して下さい。本当に。


第180話 『惨劇』

 

 タイトルを見ただけで、内容が手に取る様に理解出来た!
 エンジン音を聞いただけでブルドーザーだと認識出来る様にッ!!
 と、台詞の引用が『刃牙』じゃなくて恐縮ですが、分かり易いタイトル恐れ入ります>板垣先生

 このタイトルを見た瞬間に、『劉 海王は瞬殺決定』と『バラバラ殺人(パーツは客席へ)』と云う2つのイメージが沸いてきたのですが、当たらずとも遠からずな内容だったので、何となくヘラヘラしてしまいましたヘラヘラ。
 しかし凄いなあ…凄いなあ先生。もう私達は勇次郎の馬鹿みたいな強さを十分に知ってるのに、瓦なんか割らなくても勇次郎の過ぎた冗談を十二分に理解しているのに、『多分強い』と思ってた劉 海王を噛ませ犬にしてまで尚『勇次郎は海王より強い』と云う描写をしてしまうそのリハーサル通りのストーリー進行。フェアじゃあ無いにも程が在りますて。
 まァ、ぶっちゃけた話『140歳』の『海皇』が出てきた時点で、『100歳越え』と云う個性がポイントだった劉には筋肉しか残らないわけで、筋肉なんかオリバでもジャックでも良いわけで、というか『筋肉=オリバ』という椅子は確定しているのですから、劉に出来る事は『解説屋』or『噛ませ犬』しか無いじゃねぇかと云う事なんですよ、聞いていますか奥さん。

 ドリアンよろしく『今週の出来事はビックリイリュージョンでした』なんて事にならない限り、来週は『別の組み合わせが発表されて終わり』になると思うのですが、そこは天下の蛮勇板垣先生、アレで尚劉が起き上がって戦い出す(勿論負ける)とも限りませんし、実は剥がれたのが顔ではなくマスクがでしたとか言い出すとも限りませんし、脱皮して真の劉 海王となる設定があるとも限りませんし、突然海王達がゲートから入ってきて、『無法者め、我がスペシャル・ホールドで叩きのめしてくれる』『俺を前によくもそこまで吠えたものー!』と云う展開になるとも限りません。いや、大真面目に。
 そして、あからさまな噛ませ犬(大きいのとか太いのとかタイ国籍のとか)が勇次郎にグチャッとかゴキャッとかメメタアッとかされて、中国4000年の痺れ薬の塗られた弾丸蜂の巣にされた勇次郎を監禁して、リザーバーとしてジャックとオリバとパンダの類が出場するとも限りません。いや、本当に。

 さて話を戻しますが、今週の展開を見た上で考える『今後の問題』は、『他の海王達の実力は劉と比べてどれ程なのか』という一点に絞られます。
 勿論、『擂台賽』等と云う『大会』をするくらいですから、『海王』の称号を持っていてもその力には各々差が在るのは当然でしょうが、劉はそんな海王達の中に置いて、平均程度の能力者だったのか上だったのか下だったのかと云う事なのですよ。もし、劉が海王達の中に置いて圧倒的に下の方の存在、とでも云う事にならない限り、他の海王が勇次郎と良い勝負が出来るとは思えないのですが。
 唯一、どうにかなりそうなのが…『海皇』ですか。あからさまな伏線野郎『範 海王』も強いだろうと思うのですが、ジャックの事もありますし、結局は勇次郎が全力パンチを放つと一撃で悶死しそうです(他の海王全員に言える事ですが)。
 ―――で、書きながら思ったのですが、別に『劉』が他の海王達と比べてどの程度か、なんて考える意味が無いじゃあ無いですか。詰まる話、誰がどれくらい強くても勇次郎はもっと強いんですから。うわあ、何て絶望的。
 言ってはナンですが、オリバの強さだって怪しいもんです。この漫画ではバキ以外のキャラは、何時突然噛ませ犬にされてもおかしくないのが常なので(その座のトップに君臨するのがガーレンだとかシコルス(双方ロシア人)なんですが)、極みを論ずれば擂台賽に出場している『全員が勇次郎に対する噛ませ犬』である可能性だってあるわけです。

 普通に『漫画』として考えれば、最終的に勇次郎を越すのはバキでないとならないのですが(板垣作品だからそうとも限らないのですが、そこから否定しても仕様が無いので)、どう見ても最近のバキ君(毒持ち)が勇次郎を越すとは考えられません。そもそも、地下トーナメントの後半辺りから、『ただ打たれ強いから優勝しました』という感が強く、梢江ちゃんと泣きながらセックスしたら強くなりました、というのも説得力に欠ける事この上ありません。
 過ぎた事ですが、その辺の意味で先の安藤さんに会いに行く展開には期待を寄せていたのですが。安藤さんの薬草で毒治る→夜叉猿との修行で力を取り戻す→擂台賽、といった流れならば、まだ納得出来る流れだと思ったのですけど。


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