第251話 『一分』

 

 アライJr.の油断ならないところは、モノローグを信る事が出来ないという事です。
 達人戦では 『少年ノヨウニ小サナ コノ老人ガ』 『マルデ(達人の背後にライオン)』 と汗を垂らした直後、『コノ勝負ッッ』 『マルデ敗ケル気ガシナイ!!』 の蛮勇発言に至り、一撃で達人をKO。
 独歩戦では 『頭一ツホド小サク見エタコノ男ガ…』 『今ハ―――』 『ナント巨大ナ!(独歩の背後に虎』 と汗を垂らした直後、カウンターを決めて一撃で独歩をKOする、という結末を迎えている。
 これらが意味するのは、例え今回ジャックを 『こんな怪物』 扱いしていても、来週になったら 『だが勝てないわけじゃない』 的な発言と共にあっさりと逆転する可能性が高いという事なのですよ。あー、やだやだ(投げやり)。

 勿論、願望を言えば来週か再来週にアライJr.が負けていればそれが一番良いので、そっち方面で妄想する方が楽しいんですよ。
 確かに先の達人戦・独歩戦は双方とも 『最初は喰らう → でもすぐ逆転』 という流れで話が進んでいるので、今回もそうなる可能性は非常に高い。でも、今週だけの流れを見ると、この展開は 『猛毒・柳』 が刃牙に陵辱された時と一致しているじゃあないですか。
 詰まりは、『マスター国松、技を語る → 柳がその技を繰り出す → 刃牙あっさり反撃』 のあの流れ。マスター国松――あのお爺ちゃん良いキャラしてたなあと思う――が、技の破壊力や特徴を語った上で 『柳が使うともっと凄い』 みたいな事を言って徳川の爺ちゃんを煽りまくるのに、刃牙は何事も無く柳をねじ伏せていくというあの展開と共通の物を感じるのです。
 今まではアライ(父)が技を語ると、アライJr.はその通りに相手(達人と独歩)を倒してきたのに対し、今週はアライ(父)が褒めてる側からJr.が蹴り飛ばされている。この展開に、期待を掛けている訳です。あの時の様に、あの柳の時の様に開設が無駄――つまりあっさりJr.が負けないかな、と。

 言うまでも無く、我(々)は板垣漫画好きなのでね、この期待が淡い物だという事位よくよく知っているわけですよ。来週になったら父親をブッ壊したという力を全面開放してジャックをブッ壊す可能性の方が遙かに高いわけですよ。
 でも望みを言う位……希望を口にする位なら……ッッ!!

 それにしてもあのジャーナリスト、随分長い事アライさん家に居るなあ。


第252話 『ナント…』

 

 良いぞジャック、行け行けジャック!

 全く以て 『溜飲の下がる気分』 とはこの時の為に有った様な物ですね。
 もうアライJr.ボッコボコじゃないですか。汗はダラダラ、顔は血塗れ、虚ろな目でダウンしてる様なんて克巳や範のそれと瓜二つ。
 これを笑わずして何を笑えと言うのか。こんなに喜ばしいバキは久しぶりです。
 どれ程嬉しいのかと言うと、

ンッン〜♪
実に!スガスガしい気分だッ!歌でも ひとつ歌いたいような イイ気分だ〜 フフフフハハハハ
数年前にルフィがワポルを見開きでぶん殴ったが…
これほどまでにッ!
絶好調のハレバレとした気分はなかったなァ… フッフッフッフッフッ 範馬の血のおかげだ 本当によく殴るッ!
最高に 「ハイ!」 ってやつだアアアアア アハハハハハハハハハハーッ

 と、思わずDIOになって最高にハイ!になる位清々しく嬉しいのです。蟻がタカレ!蠅がタカレ チクショォォーッ。

 これで逆転したらもう詐欺でしょう、詐欺。
 と言うか、明らかに100kg以上有るであろう体重を載せたパンチや下段蹴り(=顔面踏み踏み)をアレだけ喰らったら普通死にます。反撃とかどうとかじゃなく。何生きてんの?
 なので煽りも 『まさかアライJr.完敗!?』 とか言わずに 『やっとアライJr.完敗!!』 にするべきですね。
 な〜にをそんな 『まさか』 だの 『!?』 だの使って含みを持たせてるんですか。理解に苦しんじゃうなあ、僕ァ。

 そんな訳で、ほんのチョッピリでも反撃の可能性が有ると落ち着かないので、来週のジャック範馬はもっと執拗に、且つ完全にアライJr.を破壊して頂きたく存じます。


第253話 『イツダッテ』

 

 Jr.が殴られまくっているのは非常に気持ちが良い。それは先週までもこれからも変わらない真実です。
 しかし何故かな、今週はジャックがJr.を殴る度に心の何処かに不安が過ぎるのですよ。
 どう見たってジャックの方が遙かに有利、どう見たってJr.は重傷。
 だと言うのに、何故かこの不安が無くならない。余りにジャックが絶好調過ぎて、逆に不安を覚える。
 あんなに殴られているにも関わらず、立ち上がるあの様に驚異を覚える。

いや…落ち着け ただ立っただけだ…
叩き付けのダメージに 顔面攻撃のダメージ…
死に損ないの体に歴然たる その力の差…
親を壊した未知の可能性が残されているとはいえ 今や それを満足に撃てるかどうかも怪しい…
なのに…この悪寒!この不安!!この恐怖!!!

 骨延長で巨大化した体躯、身体に流るるは範馬の血。
 ジャックが負ける要素は全く微塵にも無い筈なのに、Jr.を見ていると安心出来ないのです。
 ボコボコにされる彼を随分昔から楽しみにしていた筈なのに、今はこれ以上ボコボコになんかしなくても良いと思っている。
 より正確に言うと 『もう殴る画は良いから、トドメを刺して欲しい』 と、そう思っている。
 だから今なら由美姐さんの気持ちがよく分かる気がします。
 志々雄が悠長に構える中、剣心達の死を確認したがった由美姐さんの気持ちが。

 ところで話は変わりますが、このまま順当にJr.が負けてくれた場合、Jr.はその後どうするんでしょう。
 打倒ジャックに向けてJr.特訓編なんかされても困りますし、かと言ってジャックに負けたまま刃牙や梢江ちゃんに絡まれても困るし。
 そう考えると、Jr.は負けてしまうとその後の扱いが非常に困るキャラですよね。だからと言って、この状況から逆転されても非常に困るんですけど。
 或いは誰かが仲裁に入って無効試合にする、という可能性も残されてはいますが、死刑囚編の達人の様に何事も無かった様にフレームアウトして出て来なくなる、と言うのがベストなのでその方向で話を進めて欲しいなあと思います。


第254話 『来…イ…ヨ』

 

 未だ生きてるよ。

 板垣先生がアライJr.を暫く殺す気が無い事はもう理解致しました。残念ながら。
 祈っても祈っても死にゃしないので、暫く祈るのを止めて様子を見る事にします。遺憾ながら。

 そんな訳で、今週一番面白かったやり取りについて。

梢江「しゃべりづらそう…」
Jr.「ハハ…」
Jr.「手術ヲシマシタ」
Jr.「聞キ取リニクカッタラゴメンナサイ」
Jr.「OHッ!」
梢江「しみる…?冷たいのにする?

 そうじゃ無ェェEEEEEEee!!

 何故このお嬢さんは、舌を手術した男に飲物を勧めるんですか。
 お前しっかり手術した舌見せられたでしょ?
 明らかに暖かいとか冷たいとかじゃない問題ですよ。って言うか冷たい方が滲みるでしょうに。
 流石は梢江ちゃん、新手の嫌がらせか何かと疑る様な事を平然とやってのける。そこにシビれる憧れる。

 後、疑惑の達人登場ですが、個人的にはお礼参りに参上した説を推します。
 従って、来週は夜の公園で永延達人がJr.を虐めまくり。
 再来週は勇気を貰う為にファミレスで梢江ちゃんと駄弁るJr.の元に独歩登場で、その次の週は夜の公園で永延独歩がJr.を虐めまくり。
 有り得ない展開ですが、有り得ないからこそ期待してしまいますね。
 と言うより、本当にお礼参り週間を始めたら板垣先生を尊敬してしまいます。

 まァ、普通に考えれば折角の逸材Jr.を捨て置くのは勿体ない、という展開だと思うのですが、そうすると本気で 『Jr.修行編』 という謎の流れに乗ってしまうのでいい加減見切りを付けて欲しいところです。


第255話 『決闘』

 

 こッ、此奴マジだッ!
 マジでお礼参り始めやがった!

 いやあ、達人最高。
 負けたままだと性に合わないというだけの理由で、病み上がりの男相手にルール無用の残虐ファイト。
 達人は何時だって本気じゃないと駄目なんじゃないですか?とか思うのですが面白いので良いです。
 このままJr.を殺さんばかりの勢いでがんがん殺って頂ければ最高です。

 ただ、独歩に関しては自分から真剣勝負とか言い出していたのでこの展開は無いでしょうね。
 代わりに克巳辺りが出て来る可能性も有りますけど、神心会は出て来るとややこしくなるだけなので引っ込んでおいて貰った方が落ちつくかなあとは思います。
 個人的には達人より独歩の方が好きなので、独歩にもリベンジマッチをして欲しいところではありますが。

 って言うか、このアライJr.編意味が分かんねえ(今更)。
 達人の復讐が面白くて普通に書いてましたけど、板垣先生は何故負けた男を尚も描き続けるのでしょうか。
 バキ的にはジャックに負けた時点でJr.はもう用無しでしょう。負けキャラが消えゆくはバキの運命の筈。
 思い返して下さい、噛ませ犬と同意語に成り果てた海王の方々を。
 負けたが最後、一切その後が描かれていませんよ。
 郭 海皇が老衰した時だって蘇生した時だって 『最初から5vs5マッチでした』 と言わんばかりに、そこに描かれていたのは5vs5マッチに出てた面々のみ。
 他メンバーは範がJr.に噛まれた時に李が顔を出した位で、寂に青田刈りされた陳ですらその後の出番は一切無しじゃあないですか。楊に至ってはベッシャアとされたまま放置ですよ、放置。
 なのに何故Jr.はジャックに完膚無きまでに負けて尚出て来やがるのか。

 結果としてこれが刃牙に何らかの影響を与えるならば良いんですけど、どう考えても、死刑囚編の様に刃牙には何の影響も与えないエピソードの様に思えます。
 『君は僕と闘うことになる』 って、負けが続くJr.に刃牙が挑むとも思えませんし。
 やはり、今後達人や独歩の師事を受けて強くなっていく、という展開なんですかねえ。
 敗北を知るまで4ヶ月。刃牙と闘うまで後何ヶ月かかるのやら…


第256話 『大変』

 

 い、痛めつけるだけ痛めつけて帰りやがった!

 先週、普通にお礼参りを始めた達人を応援しながらも、『この後に何かを諭す or 伝授するのだろう』 と思っていたのですが、そんな素振り一切無し。帰っちゃってるし。
 これじゃあ本当にただのお礼参りじゃあないですか。本気出せばお前如き圧勝だぜこの野郎、ってだけの。
 これをマジで描いた事は尊敬せざるを得ないのですが、物語的にどうなんですか、それ。

 この何かよく分からないけど負けまくる展開と言えば、ドイルとシコルスを彷彿とさせるのですが、2人とも 『だから何?』 というフレームアウトしてるんですよねえ。
 ドイルは克巳との間に友情が芽生えるという展開が有ったものの、その後負け犬ヤナギーに海に落とされてオリバに抱き締められて以後何の説明も無いという有様だし、シコルスに至っては土下座以降名前すら出て来ないし。
 これは何ですか、いよいよ板垣先生もJr.を闇に葬る方向で動き始めたという事で宜しいのですか?

 範 海王を一蹴する実力を見せるも人気の出ないJr.。
 達人、独歩より強いところを見せて汚名挽回を謀るも逆にウザがられるJr.。
 むしろ達人と独歩の人気が高い事を知り、Jr.を葬ろうと考え始めた板垣先生。
 見える、見えるぞ〜、運命が見える!(脳内補完)

 そんな訳で、来週は独歩が来てJr.を本格的にボコボコにします。
 再来週は勇次郎が 「息子の女に何手ェ出してやがる」 って感じで乱入して、更にJr.をボコボコにしてJr.編終了。

 死刑囚編の時といい、ジャックは何しに出てきたんだろう…
 板垣先生は主要キャラを雑に扱い過ぎる。


第257話 『こっちの世界』

 

 ドリアン・遊園地編の序盤を思い出しました。
 まさか遊園地で遊びはしないだろと思ったら、大真面目に遊園地で遊び始めたドリアンさん。を描いた板垣先生。
 すっかり忘れていました、板垣先生はこういうボケが大好きだった。
 皆が思い付いてもやりはしないだろ、と高を括る展開を問題を持ってくる人だった。
 いや、大真面目なのかも知れないけれど、展開的にはどう考えてもバラエティ。
 こういう繰り返しで笑いを取る手法を 『天丼』 と呼ぶらしいですよ(無関係)。

 どうでも良い事ですが、独歩の格好は明らかに893。
 花山と良い勝負というか、ある意味花山よりもその道の人っぽいのに、「愚地センセイ」 と驚きもしない梢江ちゃんは凄いなと思いました。


第258話 『愚地の拳』

 

 ジャックに踏まれまくった事を予想以上に根に持っているJr.。器が小さいですね(違)。
 いや、独歩の絡み方に腹を立てるのも分かるけれど、堂々と踏む宣言するのはボクサーとしてどうなんでしょう。
 無論これは喧嘩――殺し合いだからルールなんて有りませんけど、Jr.自身のポリシー的にはセーフなんですかね。
 或いは達人との戦いや、独歩の台詞を経て 『こっちの世界』 を理解し始めたのかも知れませんけど。

 恐らく、Jr.に抜けているのはそこなんですね。
 ボクシングのエリートとして飽くまで 『蝶の様に舞い蜂の様に刺す』 を実践してやってきたJr.は、目突きや金的攻撃が当たり前の世界で生きてきたグラップラー達から見ると綺麗過ぎる。
 要はスポーツマン。
 かつてオールバックだった頃のシコルスが言った、『ヨーイドンでしか走れぬ者』。

 ジャック、本気の達人、復讐モードの独歩との戦いは、そんなJr.が 『えげつなさ』 と 『実戦』 の意味を感じ取り、よりグラップラーとして高みに立つ為のエピソードなのかも。
 Jr.修行編では無く、Jr.成長編。
 だから、何でJr.が主人公になってるんですか、板垣先生。


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