登場キャラとその戦歴 ※現在加筆修正中 2016.01.03

 

あ行

 

アイアン・マイケル

 プロボクシングのヘヴィ級の世界チャンピオンで、本人曰く『ブルックリンを代表するケンカ小僧』。モデルはマイク・タイソン。

 ルミナ曰く『このマイケルこそが史上No.1だと言える時期が絶対にあった』との事で、全盛期に於いては相当な力を持っていた事が伺える。
 その全盛期を過ぎて尚、拳には対戦相手を一撃で葬るだけの重さと、皮膚を斬り裂く程の鋭さを帯びており、マウス達の判断によると一般成人の2.5〜3.2倍程度の戦力を有しているらしい。

 普通に強いキャラではあるが、最大トーナメント時には柴千春戦に於いてセコンドのサムに乱入された事で反則負けを喫し、その後は紅葉と共に勇次郎に挑んだ事で返り討ちに遭ってしまった。
 また、『範馬刃牙』では何故かアリゾナ州立刑務所・通称ブラックペンタゴンに収監されており、コツコツと道路の基礎工事をしながら統一ヘヴィ級タイトルを狙っていたが、ベルトが犯罪者の手に渡る事を疎ましく思った国際ボクシング協会会長の差し金により、マウスによる私刑を受ける結果となった。
 その際、前転しながら現われたゲバルに救われた物の、今度は何故か懲罰房に入れられているという不思議な運命を辿っている。
 尚、最大トーナメントの際にはかつてのヘヴィ級王者・サリバンの亡霊に励まされるという超常的な体験をしているが、ブラックペンタゴンに収監されてからは見えていない様である。

 アニメ版ではアイアン・マクレガーに改名された。

 

青田 (あおた)

 刃牙の通っていた中学校の生活指導の教師。
 生徒に『ただごとではない』と言われる凶器攻撃が十八番で、刃牙にも縦に持ったファイルで殴りかかったが躱されてしまった。
 その際、逆上して普通にげんこつで殴り付けており、現在の日本では訴えられてもおかしくない教師である。

 

朱沢 鋭一 (あけざわ えいいち)

 日本を代表する巨大企業『朱沢グループ』の総帥だった男。
 江珠と入籍していたが、何だか江珠を気に入った勇次郎に首をへし折られて殺害され、朱沢グループは江珠の物となった。

 因みに、彼の殺害に対する事情聴取の際に江珠が口にした『夫を殺した犯人は身長2mを超える様な白髪の老人でした』という証言は、後に出てくるドリアンを指している。嘘だが。

 

朱沢 江珠 (あけざわ えみ)

 刃牙の母親にして、勇次郎の妻。
 あの勇次郎が惚れただけの事は有り、血とか暴力とか暴力とか暴力が好きな凄い人。
 筋肉質の外国人を侍らせ、鏡の前で下着も履かずに大股開きで電話してたりする。凄いというか異常。

 『女』として勇次郎の愛が欲しいが為に、朱沢グループの力を利用し様々な手段で刃牙を鍛え上げるも、結局刃牙は勇次郎に敗北。刃牙の弱さを悲観するだけだった彼女だが、最終的には『母』に目覚め、刃牙を庇って勇次郎に殺された。
 女性としては、バキ史上最も強烈なキャラだと言える。

 

天内 悠 (あまない ゆう)

 アメリカ大統領のボディガードを務めていたが、勇次郎に気に入られて最大トーナメントに連れて来られた男。
 『闘争とは愛であり、相手が最もされたくない事を的確に行う物だ』と独自の論理を口にする。

 不意打ちとは言え勇次郎にビンタを喰らわせた他、コンクリートの床を踏み抜く程の脚力を有しており、相当の実力を誇る。
 屈まずに跳躍する『ノーモーションジャンプ』からの空中技と、長い手足を利用した独特の極め技は強力だったが、対戦相手である独歩の膝を壊した程度で『これ以上の戦いは無意味だ』と自分の勝利を主張し始めた為、勇次郎に左鎖骨から大胸筋までを潰され、頭皮の一部ごと髪の毛を毟り取られて退場してしまった。
 アニメ版では最終回で生存が確認されたが、原作ではその後の生死は不明である。

 因みにアニメ版ではノーモーションジャンプに何故か白鳥のイメージが当てられており、神秘的というよりも妙なイメージを植え付けられていた。
 加えて、離着陸が重力を無視したゆったりとした速度である上、奇妙な効果音が付けられている為、まるで超能力を使っている様な描写となっている。

 

鮎川 ルミナ (あゆかわ るみな)

 ボクシング通の12歳の少年。
 イジメっ子グループの指示で、世界一強い高校生こと刃牙に喧嘩を売る羽目になり、多摩川で刃牙と対峙した。
 この際に刃牙に全力で尻を引っ叩かれ、水切りの要領で水面を4回もバウンドする程吹き飛ばされる目に遭ったが、これを切っ掛けとして刃牙の友人となった。

 12歳とは思えない程に語彙が多く、刃牙のリアルシャドー時に於ける驚き要因として機能している。
 また、刃牙の態度から彼がファザコンである事を見抜いており、勘も鋭い様だ。

 

アレクサンダー・ガーレン

 ロシアで英雄と呼ばれるアマレス王者。初登場時、何故か徳川の爺様に全裸を見せ付けている。
 異常と言える程愛国心が強く、自ら国の奴隷となる事を誓い、その証として両腕に手錠を架せている。

 格闘技の知識は無いが、1人でクレーターを掘る程の怪力を活かし、唯々筋肉だけで戦うパワーファイターである。
 その実力はロシア大統領をして『どのジャンルで戦ってもこと戦いとなれば明日にでもグランド・チャンプになれる』と言わしめ、オリンピック選手のロジャーですら顔を見るなり挨拶をする程である。
 登場以後は自慢の力を存分に発揮し、烈に敗退したセルゲイを祖国の恥として投げ捨て、満身創痍の千春と花山、そして巨大なアナコンダを倒した後、ジャックとシコルスキーの噛ませ犬として大活躍した。

 モデルはアレクサンダー・カレリンだが、名前がそのまま過ぎたのかアニメ版では『アンドレアノフ・ガーランド』に変更された。
 基本的には最大トーナメントを引っかき回しただけの存在だったが、『すぐにだッッ!』の名台詞を残した功績は高い。

 余談だが、バキに於けるロシアは『情報に閉ざされた国』と言われる事が多い他、ムエタイに並ぶ噛ませ犬のビックネームとして機能している。

 

安藤 玲一 (あんどう れいいち)

 勇次郎の友人で、夜叉猿の棲む飛騨の山岳監視員を勤める巨漢の男。名前で分かる通り、モデルはアンドレ・ザ・ジャイアントである。
 あの勇次郎の友人だけあって、月の輪熊を素手で倒す腕力を有している他、傷口の消化に火薬を用いる程の根性も併せ持っている。

 強くなりたいが故に夜叉猿に挑み、結果として返り討ちに合った刃牙を救う為に夜叉猿と交戦。指を失い、腸まで引きずり出される結果になってしまったが、命に別状は無くその後も時折登場している。
 死刑囚編の後半では、毒手を喰らった刃牙の為に薬の調合等を行った。

 

アンドレアス・リーガン

 第2のアンドレ。
 巨躯である故に相手を気遣い、全力で戦う事が出来ない人生を過ごして来た。
 最大トーナメントでやっと全力が出せると大はしゃぎしていたが、初戦で刃牙相手にあっさりと敗北。但し、刃牙の計らいで全力を出す事が出来た為、充実感を得るに至った。
 それで満足すれば良かったのだが、控え室で揉めていた烈とタクタロフの間に首を突っ込んだ所為で、タクタロフに右腕の間接をブチブチとされてしまった物の、安藤と同じく最終的には元気になった模様。

 アニメ版ではアルテミス・リーガンに改名。そして声優はあの橋本真也が務めた。

 

猪狩 完至 (いがり かんじ)

 プロレス界のカリスマにして、地下闘技場の正戦士。詰まりはアントニオ猪木。
 海外での通称は殺し屋キラー

 プロレスラーとしては最強クラスで、防御力を含めた基礎能力は非常に高く、相手を脱力させる柔や、約10秒間手足を麻痺させるツボへの攻撃等も習得している。
 そうした実力に加え『勝利の為には手段を選ばない』戦いを得意としており、刃牙戦では愛人を江珠に似せて刃牙の動揺を誘うという荒業を繰り出した。
 斗場曰く『こと人間力に関して彼の右に出る者は居ない』との事で、『卑怯』では無く『人間力が強い』という理屈らしい。

 死刑囚編では、シコルスに顔面を斬り裂かれて一時戦線離脱。
 その直後に部下を使ってシコルスを拉致し、銃を撃ったり土下座してみたりしたが、シコルスにボコボコにされた上、尿を浴びせられて本格的に戦線を離脱した。
 後にジャックの提案を受けてシコルスを再度拉致し、地下闘技場送りにした物の、その後は特に出番が無い。

 尚、初登場時や最大トーナメントの前半のデザインはアントニオ猪木そっくりだったが、板垣先生の画風に馴染むに連れ、徐々に独自のデザインになっていった。

 

石丸 (いしまる)

 帝王ボクシングジムのコーチ。
 物事を喩える癖が有るらしく、初見の刃牙を達成記録を続ける名チャンピオン・チャベスと喩えたり、勇次郎戦直前の刃牙を名トレーナーのガス・ダマトが知ったら『墓から出て来て口説き出すだろう』と言ったりした他、勇次郎の踵落としを『ジャブより疾ええ』と評した。

 基本的に人柄が良いが、暴れる刃牙の後頭部にゴングを打ち付け気絶させるという荒業を繰り出した。
 劇中、刃牙を長時間の気絶に追い込んだ脇役は彼位なものである。

 

稲城 文之信 (いなぎ ぶんのしん)

 直突きを得意とする、日本拳法家。
 実力に伴った自身に満ち溢れた男である。

 拳法家としてはかなり高い実力を有していたが、対戦相手が花山だったのが運の尽き。
 直突きが通じないばかりか、ガードを貫く強烈な攻撃を喰らい両手足の骨を砕かれてしまった。
 しかし、背骨を折られて尚花山に向かっていく気迫は相当な物で、あの花山に『拳法家にしておくのは勿体ない』とまで言わしめた。

 余談だが、試合開始前に花山に差し出されたドスを直突きで叩き折るシーンは、『CAPCOMvsSNK』に於けるテリーvs山崎の開始前演出の元ネタである。

 

井上 (いのうえ)

 神心会女子部に所属する女性。本名不明。
 同じ神心会に所属する竹田にセクハラを受けていた。
 バキ史上最も可愛かった女性キャラと囁かれている。恐る恐る『オス』と言う姿が印象的。

 

上田 光輝 (うえだ みつてる)

 花山組に所属する構成員。
 喧嘩が特技と言うだけあり、手刀で瓶を割るだけの技能や、素手で雑誌を引き裂いたり10円玉を曲げたり、親指のみで逆立ちする程の体力を持つ。
 その力を見せ付ける事で花山組に入ろうとするも、木崎の印象は『芸達者な奴』に留まり、一からの修行を求められた。
 そうした木崎の評価に不服を感じ、一度は別の組に下ろうとしたが、本物の花山を見る事で『男を磨きたい』と決心し、花山組に入った。
 以降は、それまで一番の下っ端だった田中KENの下で修行している。

 

ウラジミール

 ユリーのコーチ。
 多少はジョークのセンスを持っているが、ユリーのヂギール戦士としての信念は理解していない。

 

オーガ

 →範馬 勇次郎

 

大木 康正 (おおき やすまさ)

 国際プロ空手連合のミドル級チャンピオン。
 神心会が主催していた空手道選手権大会で刃牙に興味を示したが、刃牙に用の有った加藤にのされてしまった。
 中途半端に劇画チックな顔付きが印象的。

 

大和田 (おおわだ)

 神心会に所属する黒帯の空手家。
 空手道選手権大会に於いて、白帯を締めた刃牙に敗れたらしく、師範に殴られてしまった。
 モデルは大仁田厚。

 

荻野 (おぎの)

 荒南高校の不良で、舎弟には『荻さん』と呼ばれてる。喧嘩では有名らしい。
 刃牙の高校の一番を潰す為、ボクシング部で名高い高山に堂々と喧嘩を売りに来た。
 高山を失神にまで追い込んだものの、通りかかった刃牙に一切の攻撃が通じず、2年生の刃牙が強いという事実に恐怖して去っていった。

 砲丸投げで飛んで来た砲丸の直撃に耐えうる高山を素手で失神させた事から、実は相当な腕力を持っていたのではないかと噂されている。

 

愚地 克巳 (おろち かつみ)

 独歩の養子にして、『空手界の最終兵器』、『空手を終わらせた男』等の異名を持つ天才空手家。
 正中線4連打や音速拳といった必殺技を筆頭に、独歩を凌ぐ技能を数多く持っているが、経験と精神面の差から長い間父を超える事が出来ずに燻っていた。

 天才故に相当な自惚れ屋だったが、最大トーナメントで花山という規格外の強さを持った相手と当たる事で、精神的に成長を遂げた。
 その後、トーナメント3回戦では烈に一撃で負けた物の、死刑囚編ではその烈と協力して神心会に中国拳法を取り入れる工夫をする等、柔軟な対応を見せている。
 しかしながらその死刑囚編では、独歩に会いに来たドリアンに遊ばれて敗北。後に無精髭を生やしてワイルドに復活したが、気付いたら元に戻っていた

 以降は驚き要員として、刃牙の家でグダグダしたり、昴昇を神心会に招いてドイルに嗾けたりしていたが、烈がボコボコにして連れて来たドイルに神心会本部ごと爆破されて一張羅が台無しになるという惨事に見舞われる。
 その報復として、独歩がボコボコにして連れて来たドイルを執拗にボコり続けたが、ドイルが降参しない為に自ら負けを宣言。その結果ドイルも折れたので、仲直りして中東へ行く船の手配をしてあげたりした。

 と、何だか良く分からないキャラになりつつ有ったが、ピクルに夜這いした際に勇次郎から『独歩にも刃牙にも相手にされない駄目男』という烙印を押された事で覚醒。
 烈の仇を討つという名目の元、神心会代表としてのカリスマを得たのみならず、烈や郭の助言の元で真・音速拳と音速拳を利用した衝撃波攻撃を取得し、天才としての実力を開花させるに至った。

 

愚地 独歩 (おろち どっぽ)

 神心会館を立ち上げ、初代会長を務めていた武士<もののふ>。
 モデルは大山倍達で、通称『人喰いオロチ』。『虎殺し』の異名も持っている。
 劇中ではトップクラスの実力者で、あの勇次郎が『武神の名に恥じぬ漢』とその強さを認めた空手家である。

 古流空手を極めており、コツカケや前羽の構え、三戦や廻し受けといった防御の術から、六波返しや虎口拳、風摩殺に菩薩拳といった数多くの攻撃技を持つ。
 中でも菩薩拳は『意を持たない』必殺の一撃であり、達人の合気ですら捉える事が叶わない至高の正拳突きとされている。
 しかし、独歩の強さはそうした技の数々よりも、人間の耳や4ミクロンで張力200Kgのアラミド繊維を容易く切断する手刀や、筋肉の上からでも肋骨を砕くだけの破壊力を有した中段突き、刃物の様に突き立てる事の出来る足先蹴り等に見られる、超人的なまでに鍛え上げられた肉体の強さと、片眼を失って尚勇次郎に挑む気迫や、催眠術の最中でも現実の厳しさを認識出来る様な精神力の強さにこそ有ると思われる。

 だが強い一方で、様々な怪我に見舞われる運命に有り、勇次郎戦では片眼を失ったり心臓が止まったりした他、ドリアン戦では左手を切断された上に顔面を爆破されてしまった。
 止まった心臓は紅葉のマッサージで戻り、左手は梅澤外科にて縫合され、顔面は疵だらけになりながらも取り敢えず戻りはした為、事実上取り返しの付かない傷は失った右目のみである。

 尚、劇中には彼とは別に大山倍達が居る様だが、登場はしていない。

 

 

愚地 夏江 (おろち なつえ)

 独歩の妻で、独歩が唯一頭が上がらない存在。
 だが、決して旦那を尻に敷いている訳では無く、旦那を『私のスーパーマン』と呼んで慕っている。
 また、普段は独歩の事をちゃん付けで呼んでいるが、最大トーナメントの際にそれを聞いた加藤が驚いていた為、普段は道場の方には顔を出していない様だ。

 バキの登場人物の中では、希有とも言えるまともな女性キャラで、蕎麦を打つのが得意。
 死刑囚編のドリアン編終盤に於いて、身に何かが起きたのではと思われる描写が有り、以降全く姿を見せなかった為安否が気遣われていたが、ピクル編で何事も無かった様に登場して読者を安心させた。

 


か行

 

ガイア

 日本最強の実戦部隊の隊長で、『ミスター戦争ウォーズ』の異名を持つ。
 Sirには『核をもってしても殺れやせん』とまで言われ、兵士達の間では『オーガに匹敵するビッグネーム』とされている。
 その正体は野村という気弱な衛生兵の別人格であるが、彼がどういう経緯で解離性同一性障害を疾患したのかは分かっていない。

 アドレナリンを自在に操る事で身体能力を驚異的に高め、笹の葉をナイフ代わりに用いたり、水や砂をショットガンの様に扱う事が出来る。
 加えて、戦争中に捕虜として処刑が決まった際、全ての髪の毛が抜け落ちる程の恐怖の中で極限まで神経が研ぎ澄まされた結果、相手の殺意や敵意を感じ、その行動を読む特殊な能力を身に付けるに至った。
 Sirは偽装術とナイフの扱いに長け、精神性の無い格闘術を得意としていると言っていたが、特にそれらしい描写は無い。

 対象が意識さえ持っていればその動きが読める為、幼年時代の刃牙を終始圧倒し、一度は臨死体験をさせるまでに追い込んだ。
 しかし気合で蘇生した刃牙に動脈を押さえられ敗北。後に、勇次郎に挑むもあっさりと返り討ちに遭ったらしく、勇次郎が刃牙との戦いに使ったヘリコの中から顔を腫らせて降りて来るという醜態を晒した。
 以降、最大トーナメント編では姿を見せなかったが、死刑囚編の後半、地下闘技場でジャックに見限られたシコルスの前に再登場。
 砂を被る事で地面の砂と同化する、という無茶なステルス迷彩を使ってシコルスを恐怖のどん底に陥れた。

 流石に『オーガと並ぶ』というのは過大評価だったが、シコルス戦での圧倒的な強さや、イラク戦線に於いて自衛隊を護り抜いた実績から判断する限り、相応の実力者である事が伺える。

 

片平 恒夫 (かたひら つねお)

 警視庁勤務の巡査。
 死刑囚であるスペックを捕らえた花山を送る為、運転手として警察車両に乗り込んだところ、復活したスペックの襲撃に遭い車ごとひっくり返される目に遭った。
 俗に言うモブだが、花山とスペックの最終戦を見届けた為にその様子を語る事となり、その異常な饒舌さがバキファンを熱狂させる事となる。

 『いえ…一気にです』『馬乗りですわ』『カステラじゃあるまいし』『それが花山薫なんですねえ』等、名台詞が非常に多い。

 

加藤 清澄 (かとう きよすみ)

 神心会の『デンジャラス・ライオン』と恐れられる空手家。
 一度は神心会を抜け、チャカ・ポン刀のホンマモンの世界で己を鍛え上げていたが、末堂を圧倒する刃牙や地下闘技場に魅せられ、独歩に誘導されるがまま神心会に舞い戻った。
 登場当初は刃牙のライバルという位置付けで描写されており、刃牙から『要チェック』扱いされた他、独歩にも『この俺よりも強くなる』と期待を寄せられていたが、克巳という独歩を継ぐ正統な存在の登場により驚き要員にジョブチェンジ。
 最大トーナメントでも一回戦で敗退し、その後は本部や末堂と一緒に脇からトーナメントを支えていた。

 その微妙な戦闘力や、『キャオラッ!』という謎の掛け声が元でカルト的な人気を有していたが、死刑囚編でドリアンに絡み始めた事により読者が騒然。
 最大トーナメントで刃牙に言われた『アンタじゃ無理だ』という台詞をファンにまで言われ、案の定、引っ張るだけ引っ張った上で惨敗を喫した。
 しかし、その戦いに込められた神心会と師・独歩への想いの純粋さや、重体の身でありながらドリアンと戦う為に立ち上がる復活劇は加藤ファンを熱くさせるに至った。

 

金本 (かなもと)

 勇次郎の知り合いで、普段は茶を嗜む温厚な人物。
 鉄工所を営む友人に造らせたという、引き分けに200Kgも要する専用の弓と、チタン合金を使用した特注の矢を所持しており、カナダで1トンのエルクを仕留めている。

 勇次郎に依頼され、上記の特注の弓を勇次郎に向けたが、射った瞬間に勇次郎に矢を捕まれてしまった。

 

金田 (かねだ)

 地下闘技場に登録しているテコンドー使い。
 花田の次に刃牙に挑む筈だったが、花田に闇討ちをかけた斗場が刃牙に挑む事を知り激怒。
 花田が出場出来ない以上は自分が刃牙への挑戦権を持っている、とそれなりの正論を斗場にぶつけるも軽くあしらわれた為、斗場に空中回し蹴りを見舞った。が、逆に16文の廻し蹴りで吹き飛ばされて失神、闘技場からも物語からも退場した。

 

金田 (かねだ)

 スペックに襲われた巡査。本名及びその姿は不明。
 襲われた際に右手を奪われ、『愛スル者ノ手』と名付けられ刃牙にプレゼントされた。

 

加納 秀明 (かのう しゅうめい)

 徳川邸の親衛隊隊長で、地下闘技場に登録された正戦士の1人。
 刃牙が日本刀をイメージする程の闘気を持っているが、物腰は柔らかく、侵入してきた刃牙に対しても礼節を感じさせる口調――猪狩曰く『時代掛かった台詞』――で喋る。
 相手の構えを真似る事で動きを察知し、繰り出される攻撃を捌いて穿つという、後の戦を取る戦法を得意とする。

 猪狩には一定の敬意を払った上で、啖呵を切る程の自信家だが、『一般の格闘家よりは強い』程度の腕前らしく、徳川邸を襲撃した刃牙に『餓狼伝』出典の虎王で敗れた他、ドリアンには戦闘シーンが描かれる事無く敗北していた。
 後程、光成は彼を『Cリーグのドンケツ』と評していたが、何故そんな男に親衛隊をさせているのか疑問が残る。

 

木崎 (きざき)

 花山組の代貸しとして、花山を支えるヤクザ。
 初期から常に花山の傍らにおり、懐には匕首と酒(ワイルド・ターキー)を携えている。

 ヤクザだけあって肝っ玉は太く、花山の為ならば相手が勇次郎でもピクルでも斬り掛かる根性を持つ。
 しかし常に相手が悪く、勇次郎戦では誤って花山に攻撃してしまい、ピクル戦では右腕を折られるという災難に見舞われた。

 

北沢 (きたざわ)

 刃牙と同じ中学校に通う不良。
 不良としてはそこそこ名が知れているらしい。

 栗谷川に100万円を報酬に刃牙と喧嘩する様に提案され、不良を100人集めて刃牙と対峙するも、刃牙に敗北。
 他の不良にそれをネタにされた際には、問答無用でその不良を血祭りに上げていた。
 しかし花山に刃牙について訊ねられた際と、飛騨山から帰って来た刃牙を見た際に、ツッパリをやめる事を検討していた様である。
 また、刃牙とも仲良くなったらしく、刃牙と勇次郎の決戦前に1人頭不良中学生20人分の戦力を誇る不良達を集めたりしていた。

 スタッフに気に入られているのか、アニメ版ではEDにでかでかと登場していた。

 

木戸 (きど)

 少年課の刑事。
 当時、13歳だった刃牙が少年達の暴力沙汰の事件に大抵絡んでいた為、刃牙と顔見知りになったらしい。
 刃牙の肩を持つ様な言動が多いが、その心情は明らかにされていない。

 死刑囚編でも、ドリアンが徳川邸を爆破した際にちらりと登場している。

 

鬼頭 文吉 (きとう ぶんきち)

 古武道の鬼頭流柔術の使い手。
 神心会が主催していた空手道選手権大会で刃牙に興味を示したが、刃牙に用の有った加藤にのされてしまった。
 独歩によると、本部を大リーグとすると彼はリトルリーグ程度の実力者らしい。

 

木茂山 (きもやま)

 幼年編の刃牙が勇次郎と戦う前、北山がウォームアップ用に集めた不良の1人。
 刃牙が防具を付ける様に勧めた事に腹を立て、刃牙にマウントポジションを仕掛けたが、刃牙の筋力で持ち上げられてしまった。
 他の不良からは『木茂山のダンナ』と呼ばれている。

 

金竜山 (きんりゅうざん)

 相撲の強さを証明する為、協会や親方には内緒で最大トーナメントに参戦した現役の横綱。
 モデルは貴乃花。

 一回戦では本部に圧勝するが、続く二回戦で猪狩に遊ばれて敗退。勝負としては勝っていたが、相撲取りとして敗北した、というのがその理由である。
 猪狩に負けた事で彼はチョンマゲを切り、猪狩がその志を継ぐ事になるが、後の勇次郎戦ではしっかりとマゲが結い直されていた
 また、本部に勝った時も勢いでマゲを切っていたので、それ程マゲに大きい意味が無いらしい。

 

久隈 公平 (くずみ こうへい)

 地下闘技場の戦士として登録されている、一流プロレスラー。
 刃牙と昴昇の対決の前哨戦として龍金剛と対戦し、敗北を喫した。
 その直後、付き人の林と廊下を歩いていたところ昴昇に絡まれ、紐切りを喰らって失明してしまったが、最大トーナメントにて猪狩の付き人として再登場。
 紐切りの後遺症か眼鏡をかけていたが、視力は戻っていた様だ。

 モデルは長州力。

 

倉石 (くらいし)

 ガイアの部隊に所属する傭兵で、戦場格闘術の達人。
 刃牙に気付かれずに背後に回る身のこなしと、蹴りを受けても倒れないタフネスを持つが、刃牙の不意打ちによる裸締めに敗れた。
 その後刃牙に胸から下を埋められてしまった為、ガイアの大声攻撃の防御が出来ず再度失神するという酷い仕打ちを受けている。

 

栗木 拓次 (くりき たくじ)

 最大トーナメントにリザーバーとして登録されていた伝統派空手の使い手。
 実力の程は定かでは無いが、その類い希見る適当な面構えや、いつの間にか夜叉猿Jr.にやられてたという情けない戦績、『人間じゃねェ』と叫び走り去っていく様が余りにも強烈だった為、一部マニアからの圧倒的な支持を誇っている。
 極めて一部の間ではバキ世界に置ける弱さの単位として、『栗木』が用いられる事すら有るらしい。

 

栗谷川 等 (くりやがわ ひとし)

 朱沢グループに務めるサラリーマンで、江珠に直属する部下。
 刃牙を育てるという江珠の目的の下、北沢や花山などを刃牙と戦わせるべく暗躍していたが、内心は息子の事よりも夫の愛しか考えない江珠に疑問を頂いていた。

 普段は腰の低い営業マンを思わせる態度を取っているが、北沢を始めとした不良数名を一蹴する程度には喧嘩馴れしている。
 刃牙が勇次郎と立ち会った後、その他数名共々勇次郎に襲われており、その後の生死は不明である。

 

黒川 (くろかわ)

 バトルサンボの使い手で、本部の弟子。
 前座のプロレスラーである花田が刃牙に挑戦するという噂を聞きつけ、流儀を持たない刃牙を倒すのは伝統派べきあると主張するメンバーと共に徳川邸に赴いた。
 本部に『殺しさえしなければヨイ』と許可を貰い、花田を連れて帰る事を約束していたが、花田に敗れてしまった。
 顔も体付きも日本人離れしている。

 

黒川 (くろかわ)

 拓真館居合術の師範。
 勇次郎の知人であるらしく、彼の強さを認めた上で『殺傷力という点では日本刀の方が一歩上』としている他、刃牙の実力を『真剣を持った達人並』と評している。

 彼の居合術は、斬り終えるまで動きが見えない程の速度を誇っており、幼年時代の刃牙が勇次郎戦の緊迫感をシミュレートする為に立ち合った。
 良識人ではあるが、江珠を殺した事について勇次郎に出頭を進めるという、凡そ勇次郎を知る者ならば考えられない粗相をしてしまった為、勇次郎の裏拳を喰らって吹き飛ばされてしまった。

 

外科医

 地下闘技場の外科医。本名は不明。
 光成曰く『世界一』であり、様々な傷を何と無く治している。

 光成の関係者らしく浮き世離れした人物で、怪我人を前に高笑いしている事が多い。
 しかしグラップラー達の事を理解し、精神的なケアも何と無くしている模様。

 後に、更に優れた回復要員として鎬紅葉が登場した事で、お役御免とばかりに登場しなくなってしまった。

 

コジュシャーキン

 エスキモー達の間で伝説と呼ばれた凄腕ハンター。
 ある吹雪の日、720Kgにも及ぶ巨大な白熊を勇次郎が殴り殺す現場を見た為、銃1つで戦うという狩人の誇りを失って銃を捨てた。

 バキ世界で強さを語る際に用いられる、『○○より強い』『○○をしでかした』といった強さエピソードに、自然界の動物を持ち出して来た最初の偉人。
 尚、彼の人生を変えた白熊のエピソードは、後のジョン博士の『最強の人間を作る』という目的にも繋がっていく事となる。

 

小林 勝信 (こばやし まさのぶ)

 自衛隊北方方面の総監を務める陸将。
 機械科師団の師団長・田沼と共に、ガイアの登場を盛り上げる為に登場。
 ガイア達5人と機械科師団との訓練を『戦争』と評しながらも、400名の隊員が5人を制圧出来ない事に苛立ちを見せていた。

 


さ行

 

Sir (さー)

 ストライダムの知人で、『兵士の中の兵士』と呼ばれている。本名は不明。
 兵士の中の兵士という評について、自身では指揮官としてならばそうかも知れない、としている。
 かつてガイアに敗北した経験を元に、ガイアの強さをストライダムに語った。

 幼年編の終盤でヘリコの運転係として姿を見せて以来は出番が一切無いが、アニメ版ではストライダムとのやり取りをDVDの宣伝に引用され、お茶目なお爺ちゃんという印象を視聴者に植え付けた。

 

佐藤 (さとう)

 柔道130Kg超急の選手。
 前座のプロレスラーである花田が刃牙に挑戦するという噂を聞きつけ、流儀を持たない刃牙を倒すのは伝統派べきあると主張する為に徳川邸に押しかけた。
 レスラーにも負けないと言われたが、花田の腕を掴んだ瞬間に蹴りで足を折られた後、頭突きを喰らって敗北した。

 

サム

 ユリーがフリオを破った後に呼んだスパーリング相手の1人で、世界ランク入り直前のヘヴィ級のボクサー。
 アメリカ式の訓練で強化されたユリーに手も足も出せずに負けた。

 

サム・ゲーリー

 第2次大戦中、国連軍の第101歩兵旅団最高指揮官を務めていた准将。
 制圧した街の散歩が趣味であるサディスト的な嗜好から、兵士達に『歴戦の闘将』と呼ばれている。
 ハノイ空爆の際にも、瓦礫と化した街並を散歩していたが、勇次郎に遭遇してしまい、顔面と服を剥ぎ取られるという哀れな末路を迎えた。

 

サルハドール・ダリ

 鋭一の友人で、江珠と鋭一のハネムーン時のパーティに参加していた。
 画家で、モデルはサルバドール・ダリ。Yシャツとリボンタイのセンスが異常に悪い。

 

ジェーン

 ジャック・ハンマーの母親で、本名はダイアン・ニール。
 ベトナム戦争で勇次郎と出会い、共に戦っていく中で彼に対してささやかな恋愛感情を持った。
 しかし、その正体は勇次郎を陥れる為に近付いた国連軍の密偵であり、それが勇次郎に勘付かれた事で作戦が失敗した上に犯されてしまい、戦犯として投獄されていた獄中でジャックを出産する事となった。
 最大トーナメント編の終盤で彼女と見受けられる人物が登場しているが、その後は姿を見せていない。

 尚、只の傭兵に過ぎなかった勇次郎が、ジェーンの本名まで知り得た理由は今のところ明かされておらず、恐らく今後も不明のままであると思われる。

 

ジェフ・マークソン

 かつてニューヨーク州で警官として勤務していた男。
 1978年の夏にヒッピー相手のアルバイト(別名恐喝)に精を出していたところ、オリバに遭遇。顔から脚に至るまで死なない程度に隈無く破壊され、それ以来オリバへの復讐を目的に生きていた。

 オリバに破壊された24年後、綿密な計画の下でビルを制圧。20名の人質を盾に、オリバを呼び出す事に成功する。
 のこのこと現われたオリバを裸にして歓迎するが、準備していたショットガンも日本刀も彼に致命傷を与える事が出来ず、逆にオリバのパンチを喰らって即死した。

 顔のモデルはアンソニー・ホプキンスであると思われる。

 

シコルスキー

 敗北を知る為に来日した、ロシア人の最凶死刑囚。
 シコルやシコルスと略称で呼ばれる事も有る。

 ミサイル基地を改造した刑務所から、ロッククライミングの要領で脱獄する程の指の力を持ち、ホテルの壁面を昇る事や天上のスプリンクラーに掴んだままで戦う事が可能。
 また、殴った相手を斬り刻む中指一本拳で得意とし、脱獄後はガーレン、館岡、猪狩を次々と倒す圧倒的な強さを見せつけた。
 しかし、勇次郎の命令で梢江ちゃんを浚った辺りから状況が一変。登場当時は流暢だった日本語がこの頃からカタカナに変わり、勇次郎とオリバに闘いを挑むという愚行に出た為、負のオーラが全身にみなぎり始める。
 その結果、突如現われた刃牙にビルから叩き落とされたりバケツを被らされたり金的攻撃を喰らったりした上、突如現われたオリバにビルから叩き落とされて逮捕されるという惨めな最後を迎えた。

 その後、何とか脱獄に成功した物の、梢江ちゃんとのセックスで妙に強くなった刃牙に一蹴された上、突如現われたジャックにトイレや電話ボックスの中で殴られて気絶。
 地下闘技場に拉致された上で、改めてジャックにボコボコにされた後に、突如登場したガイアにもボコボコにされて敗北を知る事となった。

 モデルはマット・デイモンと言われているが微妙である。

 

鎬 紅葉 (しのぎ くれは)

 20代にして解剖学を極めたと言われる天才的な医者で、転移した癌を1時間で全て摘出する『舞い』と呼ばれる技術を持つ。
 医者としての能力を駆使し、勇次郎に殺された独歩を蘇生させた他、医学的に完成されたという肉体を活用した第1回チキチキドアノブ回し対決で、勇次郎を驚かせるだけの握力を見せ付けた。
 こうした力の数々から、勇次郎に『そそられたぞ!ストライダム!』の名台詞を吐かせた事でも知られている。

 だが医学を極めるに当たっては、患者に人体実験を繰り返していた事が明らかになり、怒った刃牙による一撃必殺の『剛体術』で胃を破られて敗北してしまった。
 その後は心を入れ替え、グラップラー達の治療を請け負いつつ、医学的な見地で物事を説明する解説役という立位置に落ち着いている。

 弟の昴昇を大切にしており、最大トーナメントの際には『殴っても良いのは自分だけ』という歪な愛情の下で自ら弟との対決を志願。
 その事実を昴昇に説明する際、『お前が勝てる筈が無い』と言ったメンバーの中に柴千春が混じっていたのは、幾ら何でも過小評価し過ぎだと思われる。
 昴昇との戦いに於いては、体内にダメージを与える必殺技『打振』まで使って痛めつけ続けたが、最終的には彼の意地と気迫に負けて勝利を譲った。

 最初は勇次郎に啖呵を切る程自信満々だったが、マイケルや金竜山が瞬殺されるのを見て引いたのか、実際に勇次郎が出て来た時には後退りしていた。

 

鎬 昂昇 (しのぎ こうしょう)

 紅葉の弟で、『紐切り空手』や『斬撃空手』の使い手として知られる。
 二つ名ともなっている紐切りとは、素早く打ち込んだ指で相手の神経を切断する技で、的確にヒットすれば多大な激痛を与えると同時に、腕の自由や視界等を奪う事を可能としている。
 神経を斬る暇が有っても、動脈を斬らないのは永遠の謎。

 日本では対戦相手が居ないかった為、スペインの牛追い祭りで牛の紐を斬るという動物虐待に勤しんでいた際に徳川光成に出逢い、地下闘技場に選手として登録。
 一度は刃牙に敗れた物の、修行をし直す事で『新・紐切り』と、古流殺法の『眼底砕き』を習得するが、最大トーナメントでは達人に大敗を喫してしまった。

 幼少の頃より、何をしても自分より優れる兄・紅葉へのコンプレックスを持っており、最大トーナメントでも兄の威圧を前に敗北寸前まで追い込まれる。
 しかし、何としても兄を超えたいという思いから遂に勝利をもぎ取り、精神的な成長を遂げた。

 その後、更ならる修行を積み、克巳に『二皮位剥けたんじゃないッスか』と煽てられるままに、ドイルと対決。単純な格闘能力では終始ドイルを上回っていたが、ドイルが起死回生で放ったブレストファイヤーに敗北した。
 ドイルとの対決直前に言い放った『今の私は烈海王にも勝てる』と爆弾発言には日本が震撼したとかしなかったとか。

 因みに、初期は紐切りを決める事を『コードを切断する』という言い回しをしていたが、飽きたのか恥ずかしくなったのか、気付いたら言わなくなっていた。

 

鎬昂昇の師匠

 昴昇の回想にのみ登場する師匠。本名は不明。
 空手の技を斬撃へと昇華させる為、徹底して貫手を鍛えており、昴昇の指を刃物へと鍛え上げた。
 昴昇がサンドバックを斬り裂けるまでに成長したのを見届けた後、自分の効き指を預けるという嫌がらせ免許皆伝を行った。

 特訓時には狂気染みた表情を見せているが、免許皆伝時には一転して爽やかな笑顔を見せており、本来の人の良さを窺わせる。

 

柴 千春 (しば ちはる)

 暴走族の特攻隊長を張る不良。背中にはキングギドラの刺青を入れている。
 格闘技を学んでおらず、兎に角その根性と気合いだけで戦う強烈なキャラで、『パツイチでキメッからよォッッ』や『度胸と根性なんてカンタンなもんよ。度胸と根性出しゃいいんだからよ』、『だったらイケるぜッ』等の名台詞を生んでいる。
 花山を尊敬し、彼の様に不屈の精神で戦う様には花山でさえも感嘆を示した。

 最大トーナメントの1回戦では畑中に左腕を折られながらも逆転勝利し、2回戦ではアイアン・マイケル相手に様々な反則技を弄した後、最後は小細工無しの殴り合いを敢行。実力ではマイケルに劣った物の、マイケルの負傷を恐れたセコンドのサムの乱入事件により反則勝利を収めた。
 しかしマイケル戦で満身創痍となっていた為にドクターストップが掛かり、リザーバーだったガーレンに出場枠を譲る結果となった。

 死刑囚編の序盤でも再登場しており、『負い目の無さが勝ちを呼ぶ』という死刑囚編のテーマに繋がる台詞を口にしている。

 

柴田 勝利 (しばた かつとし)

 刃牙の通っていた中学校3年J組の生徒で、相撲で全国制覇を果たした。愛称は『柴ちゃん』。
 不良グループと中学校の派閥を二分する体育系グループの一員で、表向きは生徒達の尊敬を集める人気者だが、実際は弱い者いびりが好きな卑屈な人間である。
 不良達が維持していた秩序を乱そうとする刃牙に、制裁を加えんとスパーリングという名目で喧嘩をしかけるも一蹴されてしまった。
 不良4人を同時に倒す程の力を持ち、大相撲からもスカウトされているらしい。
 刃牙に敗れた後に改心したのか否かは分からないが、刃牙と勇次郎の戦いに立ち会った際には刃牙を応援していた。

 

渋川 剛気 (しぶかわ ごうき)

 渋川流柔術の創始者で、合気を極めた柔術家。通称は『達人』で、モデルは塩田剛三。
 普段は飄々とした好々爺を演じているが、その実は好戦的な激情家で、興奮するに連れて口調や態度に攻撃的な一面が露出する。
 相手の攻撃に己の力を加えて弾き返す『合気』をマスターし、あらゆる攻撃を跳ね返す事が出来る為、その強さは他の格闘家達から一線を画していた。

 最大トーナメントでは、1回戦で3倍近い体重を持つロジャーを一蹴。続く2回戦では、左目の義眼を破損した物の昴昇を相手に圧勝し、準々決勝の独歩戦では『意の無い正拳』こと菩薩拳に苦しめられるも、年齢の差による経験の差で接戦を制した。
 準決勝でジャックに敗れた後、死刑囚編の序盤でも柳に不覚を取ったが、その後は鳴り物入りで登場したオリバを合気で抑え込む活躍を見せている。
 また、アライJr.との勝負で一度は敗北を喫したが、その後リベンジに成功し、アライJr.を徹底的に痛め付けた。

 師である御輿芝より『武を極めた者は危険には近付けなくなる』と教えられており、最大トーナメントの準決勝前にその能力に開眼。
 危険が迫った(分の悪い戦いに挑む)際には連続で転倒して歩けなくなったり、巨大な門や荒れ狂う海の幻覚が眼前に現われる事で、危険を察知する能力に目覚めた。
 しかし、『坊主でもやってれば引き返せるが、武道家は引き返せない』として幻覚を打ち破っている。

 劇中ではトップクラスの実力者だが、その強さを支えている要素の1つである『合気』が、ジャックや刃牙、ピクルまでも使える様になってしまったのが残念なところである。

 

ジャガッタ・シャーマン

 バキ史上にその名を轟かせる、究極のムエタイ使い。
 最大トーナメントに参加していたが、勇次郎が天内を参加させる為の空き枠を作る為に、『大会に相応しくない』という因縁を付けられ、控え室でグシャグシャに圧縮されて丸められてしまった。
 その常軌を逸した強烈な処分の理由と方法から、バキ世界で要らないキャラが始末される事や、噛ませ犬が負ける事を、ジャガッタされる、ジャガる、ジャガられる等と言われる事となったのは余りにも有名である。

 尚、バキに於けるムエタイ使いは、ロシアに並ぶ噛ませ犬の代名詞であり、ムエタイ使いは皆例外無く噛ませ犬として瞬殺されている。

 

ジャック・ハンマー

 喧嘩がしたいという理由で最大トーナメントに出場したカナダのピットファイター。
 本名はジャック範馬で、刃牙の腹違いの兄に当たる。
 人間を空中で回転させる強烈なアッパーや、肉を千切る程の噛み付き攻撃等、暴力的な戦いを好む一方で、梢江ちゃんに対しては紳士的な言葉遣いや態度を見せたり、最大トーナメントの決勝戦時には刃牙に対し兄としての感情を見せる一面も有った。

 昔の彼は勇次郎を倒す為に過度なトレーニングを行っており、その影響で肉体がキリギリスの様に痩せ細っていたが、ジョン博士の造った薬を用いる事で、圧縮した生ゴムを閉じ込めた様な強固な肉体を手に入れた。
 しかし相次ぐドーピングにより肉体が限界に達しており、紅葉からは最大トーナメントの決勝で死に至ると宣言された物の、その決勝戦に於いては過酷な訓練と薬の限界が奇跡的な融合を果たし、『ダイヤモンドの様に美しく無駄が一切無い』究極の筋肉を得る事に成功した。
 最終的には刃牙に敗れ、その後に本来の目的であった勇次郎に挑むも、喉を食い千切られて敗北。
 死刑囚編では、紅葉による『骨髄延長』手術の成果で得た巨躯を以て再登場し、シコルスやアライJr.をボコボコにする活躍を見せた。

 最大トーナメントの準決勝後、達人は彼の事を『技術、筋力、速度といった些末な問題では無く、根本的に自分達とは違うから誰も勝てない』と評している。

 

ジャック・リー・ビオンデ

 時価にして700億円にも達する財宝の詰まれた沈没船を発見したトレジャー・ハンター。
 実際は80歳を遠に越えた老人だったが、宝を追い求める探求心が彼の肉体を若く保っており、スペックの老化に対する説明の引き合いに出された。
 財宝発見後、興奮の余り射精して死亡した。

 

ショウ

 バキ世界で、しばしば不幸に巻き込まれる青年の名前。
 1人目のショウ君は、彼女と樹海を散歩中、瞑想していた刃牙に驚き逃走。
 次のショウ君は、彼女と電話中、電話ボックスに入って来たジャックとシコルスの喧嘩に巻き込まれて気絶した。
 2人目の彼は気絶後、シコルスと電話ボックスごと地下闘技場に運ばれていったが、その後の行方は不明である。

 

ジョージ・ハーマン

 1977年の時点で現役ヘヴィ級チャンピオンだったボクサー。
 朱沢夫妻のハネムーン時にロリオンとのスペシャルマッチが行われたが、朱沢鋭一が『素手だが勝つとは思えない』と予測した通り、僅か13秒で肩を外されて敗北した。

 

ジョン

 勇次郎が白熊を素手で殴り倒したのを目撃したのを切っ掛けに、科学による人体改良で彼を再現する事に人生を注いだ科学者。
 ステロイドを独自に改良した薬を用い、30年もの間様々な実験を行っていた為、運動生理学界の鼻つまみ者とされていた。

 研究が行き詰まって久しい頃、友人であるトム・ハリソンのジムを訪れた際にジャックを発見。
 異常なまでのハード・トレーニングを行う彼に興味を抱き、『強くなる為ならば命は要らない』という意志を確認した後に自分の薬を投与した。
 その結果、ジョンの期待通りジャックの肉体は強化されたが、彼が余りにも強くなり過ぎた事に責任と恐怖を感じ、拳銃で頭を撃ち抜き自殺を遂げた。

 トムとの会話からすると、『ハード・トレーニングもやり過ぎるくらいなら彼女とベッドでイチャついてるほうがまだ強くなれる』はジョンの持論であった様だ。

 

ジョン・L・サリバン

 100年前のプロボクシング、世界ヘヴィ級王者。
 幽霊と化してマイケルに絡んで来るも、セコンドのサムに追い返されてしまった。

 

ジョンソン

 ユリーがフリオを破った後に呼んだスパーリング相手の1人で、世界ランク入り直前のヘヴィ級のボクサー。
 刃牙にボクシングが不完全だと挑発され、100Kgのウォーターバッグを天上に叩き付ける程のパンチをお披露目した。
 しかし、ウォーターバッグを斬り裂くパンチを刃牙に披露され、呆然としてしまった様である。

 

ズール

 本能のままに闘う野生児。
 最大トーナメントに参加し、2回戦で開始前に奇襲を掛けて一度は刃牙を破ったが、その後も刃牙が普通に動ける事が気に入らなかったのか、再び刃牙に挑む。結果的に、何故かこの試合だけ3本勝負になり、負けた筈の刃牙が勝ち残るという奇妙な展開を見せる結果となった。
 原作では白目をむいているが、アニメ版では黒目が入ってしまったため、野生度が減った気がする。

 

末堂 厚 (すえどう あつし)

 神心会空手3段の巨漢。巨体を活かした『重爆』と呼ばれる連激が特技。
 短気で熱くなり易い上、格下の門下生を蹴り飛ばしたり、特に意味も無く歯をへし折ったりする等、暴力的な一面も目立つが、冷静になるとその真価を発揮する。
 名台詞は「まったくてめェらといっしょにいると筋肉が退化しちまうぜ」。

 神心会の大会を三連覇する程の実力者であり、ベンチプレスで270Kgを持ち上げ、100m走で11秒を切る等、超人的な体力を誇る。
 四連覇を賭けた大会で、地下闘技場で経験を積んでいた刃牙には手も足も出ずに敗北するも、外れた関節を自力で治す荒業を見せ付けた。

 最大トーナメントでは加藤と共に驚き要員に徹していたが、死刑囚編で加藤の仇を討つ為に単身でドリアンに挑戦。猛ダッシュでジェットコースターに乗り込み、猛スピードでジェットコースターから投げ出されて出番を終えた。
 その後は長らく出番が無く、生死不明の状態が続いていたが、ピクル編にて登場して多くの読者を安心させた。

 当初は独歩を超える事を目指す野心家だったが、その独歩が勇次郎に敗れそうになった際に自ら飛び込んだり、克巳が花山相手に劣勢になった際に正拳突きで応援したりと、神心会及び空手に対する思い入れは人並みならない様である。

 

スターロン

 鋭一の友人で、江珠と鋭一のハネムーン時のパーティに参加していた。
 モデルは勿論シルベスタ・スタローンだが、彼が一躍売れっ子となった作品はまんま『ロッキー』というタイトルであった様だ。

 

ストライダム

 勇次郎の友人である軍人。幼年編の初登場時、全裸でマッサージを受けていた。
 軍人ではあるが格闘技や格闘家に対して並ならぬ興味と理解を示しており、それ故に初対面の勇次郎に握手を求めたり、ピクルとの意思疎通に成功したりしている。
 そうした性格が気に入られているのか、かなり長い時間勇次郎と共に過ごしていて尚、勇次郎に絡まれた事が無い。

 キャプテンと呼ばれているが、アメリカのどの軍に所属しているのかは明らかにされていない。
 かなり自由に動き回っている為、特殊な権限が与えられている様である。

 

スペック

 敗北を知るために日本に現れた最凶死刑囚の1人。
 5分間無呼吸で運動出来る能力を活かしてアメリカの海底刑務所から脱獄。その能力故に、呼吸する事無く全力のパンチを繰り出し続ける事が可能で、その連激は自由の女神すら割る事が出来る。
 死刑囚の中で最もやりたい放題暴れたキャラで、警視庁を拠点に、好きな時に出かけて好きな時に戻り、コンビニ店員や警察官等を気の赴くまま多数殺害していた。
 東京上陸直後に唾を付けておいたバキを付け狙っていたが、花山の乱入に逢い、花山と闘う事になる。この夜の公園での闘い、そして警視庁での最終戦は死刑囚編きっての名勝負で、死刑囚編唯一の白熱した闘いだった。
 その最終戦では銃や警棒、閃光弾まで駆使して闘ったが、花山の握撃を喉に喰らって敗北。敗北を知った喜びから、ジャック・リー・ビオンデの様に本来の70歳代の姿に変わり果ててしまった。

 

セルゲイ・タクタロフ

 最大トーナメントに参加した、ロシア出身のサンボ使い。
 一回戦で烈と当たり、一撃は耐えたものの、天蓮華で首を折られて敗北した。

 控え室で烈との揉め事に紛れ込んで来たリーガンを一蹴したり、シベリアンブリザードの中でトロッコを押すという謎の回想が有ったりと、それなりの強さエピソードは有ったが、烈に一蹴された上にガーレンにもボコボコにされるという末路が、後のロシア人達の道を示唆するかの様だった。

 

セルジオ・シルバ

 柔術ブラジル選手権無差別級3連覇を成し遂げた柔術家。
 アニメ版ではセルジオ・ジルバに改名されていた。
 実力は折り紙付きだった様だが、最大トーナメント一回戦の相手がジャックだったため、アッパーを食らい空中で直立不動のまま大回転するという凄まじいやられ方をしてしまった。
 以降は特に出番も無く、ただ回るために出場した様で哀れそのもの。但し、後にも先にもあれ程の豪快なやられ方は描かれないだろう、という点に置いては、その名を残す事に成功したキャラではある。

 

センサラック・ディーノイ

 ムエタイの王者にして、ムエタイ使いに巻き起こる悲劇のトップを飾った男。
 『天を切り裂くヒザ蹴り』というキャッチコピーを持ち、タイではもう相手が居ない為にユリーのスパーリングパートナーとして来日した。
 台詞は肘打ちの際に放った「オキャッッッ」のみで、後はこれといった見せ場を作る事無く、ユリーに敗北。
 スパーリングで徹底的に負ける辺りにに、後のムエタイ使いの運命が垣間見えている。

 余談だが、セコンドの人物は『もののけ姫』のジコ坊に瓜二つである。

 

副島 信吾 (そえじま しんご)

 日本空手術連合に所属する人物。
 神心会が主催していた空手道選手権大会で刃牙に興味を示したが、刃牙に用の有った加藤にのされてしまった。
 空手家なのか広報や営業の類の人物なのかは不明。

 

園田 盛男 (そのだ もりお)

 警視庁警視正を務める男。
 柔道に通じ、部下達に『負けると思ったらせめて相手に怪我を負わせろ』と爆弾発言をする危険人物だが、職務には実直で英語も堪能、あのスペックに蹴りを放つなど、確立した気迫と根性を持っていた。
 当初は名前を持たず、スペックに口の中に肉まんを詰め込まれたり、後ろからドツキ倒されたりと散々な目に遭っていたが、オリバの登場に伴いフルネームを引っ提げて再登場。投獄されていながらも、驚異的な生活をしていたオリバの突っ込み役として大活躍してくれた。
 その後は不明だが、普通に考えれば、一連の死刑囚の騒ぎの責任を負わされ更迭、或いは辞任させられた可能性が濃厚。担当者の首を切って済ませるのが日本のやり方である。

 


た行

 

ディクソン

 ブラジル在住の格闘家。
 公式記録700戦無敗で、フリーファイトや喧嘩ならばディクソンと呼ばれる程にバーリ・トゥードでは有名だったが、地下闘技場で惨敗し大怪我を負った。
 友と出逢った日も彼女と別れた日も、毎日稽古を続けた結果、対戦相手がスッ裸のポニータに見える様になったらしい。

 因みに、刃牙と出会った数日前に後楽園の地下で負けたと言っているが、刃牙が日本に戻った時には地下闘技場は東京ドームに移っており、ディクソンの敗北から数日で闘技場が移ったのか、そもそもディクソンは正式な地下闘技場に出れなかったのか謎が残っている。

 

高木 (たかぎ)

 神心会空手の指導員で加藤の後輩。
 加藤曰く、『組手で自分の番が近づくといつも急に腹痛を起こす男』だったらしい。
 神心会に復帰した加藤との稽古の際、目潰しを狙うも逆に人差し指の中指の間から掌の中央までを手刀で切断され、敗北した。

 

高田 (たかだ)

 格闘カラテの使い手。
 前座のプロレスラーである花田が刃牙に挑戦するという噂を聞きつけ、流儀を持たない刃牙を倒すのは伝統派べきあると主張する為に徳川邸に押しかけた。
 花田を『オカマ野郎』と呼び、先陣を切って勝負を挑んだが、ドロップキックの一発で吹き飛ばされてフィードアウトしていった。
 尚、戦い出した途端に名字が島田に変わってしまった。

 

高山 (たかやま)

 刃牙の高校のボクシング部に所属するアマチュアボクシング界の至宝中の至宝。
 ヘヴィ級統一王者ハリー・フィールドのチーフトレーナーであるリチャード・デュバが、スカウトする為に来日する程に期待されている。
 砲丸投げで使う砲丸を顔面に喰らっても鼻血一つ流さないタフネスを誇るが、宮坂先生を傷付けた事に怒った刃牙に、殴る事も殴られる事も無く敗北した。
 後程、不良グループにも負けてしまい、刃牙に担がれていった。

 尚、『ジャブが一番速い』論を最初にバキに持ち込んだ人物であり、自身のジャブを『人間の反射神経を凌駕する』と自画自賛していた。

 

竹田 (たけだ)

 神心会に所属するモブ。
 女子部の井上に対し、胸を揉みながら『おうちどこォ?』とか馬鹿な事をやっていた為、仲間達と夜の繁華街を闊歩していたところを克巳に襲われ、ラガーメンの鑑として自慢していた自前の前歯を抜かれた上に脚も折られ、完膚無きまでにボコボコにされた。
 神心会に属しながら克巳を知らなかった理由は不明である。

 

辰巳 洋一 (たつみ よういち)

 プロボクサーで、東洋太平洋ミドル級チャンピオン。
 ボクシングよりも喧嘩が得意だったが、勇次郎の殺傷本能の対象として選ばれてしまい、右腕を折られた上で鼓膜も破られてしまった。

 

館岡 (たておか)

 元・柔道世界一で、猪狩を通じて地下闘技場への参加を望んでいた。自称・グルメ。
 性格は傲慢そのもので、偉そうに『アンタらはヨーイドンを掛けてくれれば良い』なんて語っていたため、当時やたらと日本語に詳しかったシコルスに頭に皿を乗せられ『ヨーイドンだぜ』と馬鹿にされ、そのまま無惨に顔中を切り刻まれてしまった。喰らった時は気絶してしまったのか言葉を発していなかったが、救急車に運び込まれる時には『痛ェよォ!』と馬鹿みたいに連呼していた。馬鹿そのもの。
 ルックスはどう見ても小川直也。

 

田中 KEN (たなか けん)

 花山組の構成員。17歳。
 調子のいい性格で、上田が入るまでは一番の下っ端だった。
 実際に戦っているシーンは無い為、強いか否かは一切不明。
 但し、肥満体型に加え、三好の犬が何の反応も示していなかった事からすると、大して強くないと思われる。

 三好とレックスとは、小学校時代の同級生であった様だ。

 

田沼 彦一 (たぬま ひこいち)

 北方方面機械科師団の師団長。
 防衛庁からの指示により、001機甲科を率いてガイアの部隊と訓練を実施したが、戦車50輌と400名の隊員を壊滅された。
 その事について小林総監に言及された際、『相手が見えないからどうしようもない』という凄まじい逆ギレを披露し、特殊部隊の強さを引き立てると共に自らの無能さを露呈させていた。

 

知念 (ちねん)

 小林流拳法の達人。
 唐手の拳を剛壮とするならば、小林流は飛燕であるとし、攻防の速度に於いて絶対の自信を誇る。
 勇次郎戦を控えた刃牙が、カウンターの胴廻し回転蹴りを習得する為の練習台として立ち合った。

 カウンターの為に目を閉じた刃牙に対し、『目を閉じた子供に本気を出さないと甘い考えを持っている』と見当外れな勘違いを見せるも、結果として本気の一撃を繰り出した為、刃牙のカウンターをモロに喰らう結果となった。
 その後、黒川と共に刃牙と勇次郎の決戦に立ち会った。

 

チャモアン

 ムエタイの5冠王。ムエタイの呪いに魅せられた3人目の被害者。
 最大トーナメントに飽きていた勇次郎が散歩中に発見し、デコピンだけで相手すると挑発。怒って勇次郎に挑戦するものの、文字通り全ての攻撃をデコピンでいなされ、額に一発喰らってダウンした。
 やはり試合と関係無いところで敗北しているのが、バキ世界のムエタイ使いの扱いを物語っている。

 

張 (チャン)

 中国拳法の使い手。
 前座のプロレスラーである花田が刃牙に挑戦するという噂を聞きつけ、流儀を持たない刃牙を倒すのは伝統派べきあると主張する為に徳川邸に押しかけた。
 『ひョエェェェェッッッッ』という如何にも負けそうな掛け声と共に花田の顔面に跳び蹴りを決めるが、ウェイト不足でダメージを与えられず、締め落とされてしまった。
 尚、見た目は後に登場する李海王と瓜二つである。

 

デントラニー・シットパイカー

 最大トーナメントに出場したムエタイ使い。
 1回戦にて、試合開始にも関わらずヘラヘラしていたズールにカチンと来てラッシュを仕掛けるが、それにカチンと来たズールにラッシュをし返され、小坊主達が止めに入ってしまう程ボコボコにされた。
 担架で運ばれる際に言われた『ダメかもなこれ……』は彼にまつわる名台詞として知られている。

 

トミー・カービン

 24戦24勝24KOの全米ヘヴィ級チャンピオンボクサー。
 世界タイトル挑戦前に中量級のスピードを身に付ける為、ユリーのスパーリングパートナーとして起用された。
 しかし、ユリー相手に1Rも保たなかった為に解雇されてしまった。

 その後、決闘で花山組の代表を倒せば10万ドルが貰えるという契約で、矢島の属する暴力団に2日間のみ所属。
 花山と決闘するも、思い切り殴られてダウン。その上で顎を外され、両腕を折られ、挙げ句に両耳も半分程引き裂かれてしまった。

 

ドリアン (怒李庵 海王)

 敗北を知るためにアメリカからバタフライでやってきた、最凶死刑囚の1人。コネリー。
 凄まじい身体能力と多くの暗器、催眠術を持つ他、その初登場のインパクト、物静かで紳士然とした態度から繋がりの無い死刑囚達の間でも、何処かリーダー的な存在感を持っていた。
 また、ペテン師と称される程虚を振りまく闘いを得意とし、克巳、烈を翻弄。更にアラミド繊維のワイヤーを用いて独歩の左手を切断する等、登場初期から強烈な強さを見せつけた。
 しかし物語が進むに連れてのらりくらりとした煮えきれない態度が悪化、1年以上にも及ぶドリアン編ことバキの迷走編がスタート。克巳や烈、独歩に絡んだり、実は海王である事が判明したりするが、如何せんテンションの低さがネックで、その頃刃牙が梢江ちゃんといちゃつくばかりだった事も手伝い、話の盛り上がりに欠けていた。
 脱獄時や来日当初は勇次郎に匹敵する様な力を持っていた風にも描かれていたが、実際独歩と闘ってみれば一方的にボコられ、一度は倒した筈の加藤に吠えられ号泣。が、懲りずに病院を脱出し、手首に埋め込んだ爆弾で独歩の顔面を奪う歯切れの悪さを披露。外を彷徨いていた蛮勇・烈に遭遇し、よく分からないが『敗北を望みながら敗北した事が無い己は敗者である』事に気付き、烈の一撃と共に精神崩壊した。
 敵陣での闘いはクレバーとは言えないと発言しておきながら、敵陣である遊園地で馬鹿みたいにはしゃいでいたり、一晩で岩盤に素手で洞窟を掘った割に、素手で木材を断ち切った程度の独歩を褒めたりと、元々おかしな部分は多々見受けられたが、精神崩壊後はキャンディが大好きな子供に変身。世界一ウザイ子供が誕生してしまった。

 

徳川 光成 (とくがわ みつなり)

 徳川家の現当主にして、地下闘技場のオーナーを務める老人。通称『ご老公』。
 格闘家が犬や鳥の様に戦っているのを見るのが好きで、兎に角強い者にだけ興味を示す。
 その為、自分が最大トーナメント用に集めた人間が更に強い人間参加の為に丸められたり、先程まで楽しく食事していたプロレスラーの顔面が死刑囚に斬り刻まれても大喜びするという、本格的な駄目人間である。

 地下闘技場で相応の戦績を残している刃牙、ジャック、独歩、渋川、烈、花山を信頼しているが、信頼しているが故に死刑囚にぶつける事を提案したり、ピクルとの戦いの場を設けたりと数々の暴挙に出ているが、勇次郎相手に退散を懇願したり、死刑囚に『敗北をプレゼントしよう』と宣ったり、本人も死と隣り合わせの行動を取っている。
 尚、刃牙の通う学校の校長が妙に謙っていたり、手続き無しで刃牙一行を中国に送ったりと、財力のみならず相当の権力を有している様だ。

 

ドン・スタンダー

 ユリーと対戦予定だったヘヴィ級のボクサー。
 アナウンサーが思わず『大きい』と叫ぶ程の巨体を持つ。
 試合前にユリーが花山に敗れてしまった為、出番が無かった。

 


な行

 

内藤 (ないとう)

 レスリングフリースタイルの選手。
 前座のプロレスラーである花田が刃牙に挑戦するという噂を聞きつけ、流儀を持たない刃牙を倒すのは伝統派べきあると主張する為に徳川邸に押しかけた。
 花田に対して敵対心を見せていたが、張や黒川らが一蹴されるのを目の当たりにして戦意を喪失、花田に挑むのを諦めた。

 

内藤 (ないとう)

 北沢が刃牙を倒す為に呼んだ不良。
 一般人より二回りは大きな体躯と、黒人と見紛う様な黒い肌が特徴的。
 恐らくは腕っ節が強い事で有名だったと思われるが、刃牙に一瞬で倒されてしまった。

 ちょい役かと思われたが、幼年編の締めである刃牙と勇次郎の決戦に立ち会い、『おめェに勝てる奴がこの世にいてたまるか』と刃牙を激励した。

 

ナイフ使いの人 (ないふつかいのひと)

 ガイア率いる特殊部隊に所属する傭兵。
 関の刀匠による特注のスペツナズ・ナイフを得物としているが、カモフラージュ能力や縄の扱いにも長けている。

 刃牙に『急所オタク』と言われる程、急所ばかりを狙い撃ちにする攻撃を行うが、サディスティックな性格故に一気に刃牙を追い込まなかった為、奥の手を看破された上で金的攻撃を受け、敗北した。
 本名は不明で、刃牙が別れる際に『ナイフ使いの人』と入っている為にそれがそのまま通称となっているが、アニメ版では真田という名字がつけられた。

 

ニーナ・チャコフスキー

 ユリーの妹。
 兄がダウンした為、スポンサーに『お前が身体で稼げ』とお約束の展開で絡まれていた。
 原作ではそばかす少女だが、アニメ版では普通の美少女になっていた。

 

西田 徹 (にしだ とおる)

 刃牙の通っていた中学校3年B組の生徒で、空手で全国制覇を果たした。
 不良グループと中学校の派閥を二分する体育系グループの一員で、表向きは生徒達の尊敬を集める人気者だが、実際は弱い者いびりが好きな卑屈な人間である。
 不良達が維持していた秩序を乱そうとする刃牙に、制裁を加えんとスパーリングという名目で喧嘩をしかけたが、ラッシュ力不足で敗北。加えて、他のメンバーが中々刃牙に挑まなかった所為で、失神しているところを更に蹴り飛ばされてしまった。

 全国制覇の実力は伊達では無く、彼の繰り出す初弾は当時の刃牙では躱せない程の速度を持っていた。
 刃牙に敗れた後に改心したのか、刃牙と勇次郎の戦いに立ち会った際には『勉強させてもらう』と刃牙と握手を交わした。

 

ニック・ジャガー

 鋭一の友人で、江珠と鋭一のハネムーン時のパーティに参加していた。
 モデルはミック・ジャガーだと思われるが、何故か白目だった。

 

野村 (のむら)

 →ガイア

 


は行

 

畑中 公平 (はたなか こうへい)

 最大トーナメント出場の柔道家。設定や顔付きに栗木に並ぶ投げやりムードを感じさせる。
 一回戦で千春と闘い、あっさりと彼の左腕をへし折る。そこまでは良かったが、骨が折れた位では萎える様子も見せなかった千春に逆襲され、滅多打ちにされて敗退してしまった。
 只でさえ不良に負けた柔道家と言う汚名を背負ったのに、紅葉の粋な計らいで勇次郎に挑む事になり、『お母さんが子供におしっこ等をさせるポーズ』を取られ、観客の失笑を買う羽目に。勇次郎にも『精進せえ』と馬鹿にされた。

 

花田 純一 (はなだ じゅんいち)

 前座のプロレスラーにして、本部流柔術の唯1人の免許皆伝を持つ男。本部曰く『格闘技の大天才』であり、計算力と殺意は想像を絶するらしい。
 刃牙に挑む事に意義を唱えた高田、佐藤、張、黒川を一蹴したり、ベルト無しで300Kgのベンチプレスを持ち上げる程の筋力を誇る。
 だが、高田達と戦う際、わざわざレスラー姿に着替えたところからすると、シコルスキーが言うところの『よーいスタート』が無いと戦えないタイプと思われる。

 若さ故に傲慢であり、先輩の外国人レスラー達を馬鹿にする態度を取った為、制裁として斗場の闇討ちに遭い、全治6ヶ月の重傷を負った。
 後に最大トーナメントでの刃牙との再戦を狙っていたが、予選で加藤に睾丸を片方潰されて敗北。本部や加藤とセットで、驚き要員として試合を盛り上げる役に従事した。


 尚、刃牙が対花田対策で本部の元に出向いた際に破門され、花田流柔術を作ると息巻いていたが、最大トーナメントでは本部と共に居る事が多かった他、『バキ』の終盤に於いて本部の道場に戻っており、斗場の一件を切っ掛けにして破門が取り消された可能性が高い。

 

花山 薫 (はなやま かおる)

 若干15歳にして藤木組系花山組の組長に就いた、素手喧嘩(ステゴロ)日本一と呼ばれる男。
 訓練や鍛錬を弱者のするものとし、天賦の才ともいえる恵まれた体躯と圧倒的な握力のみで戦い抜く。
 尋常では無い握力で腕や脚を掴み、行き場を失った血で血管を爆破する必殺技『握撃』や、全体重を乗せた強烈なストレート等、力を全面に押し出した攻撃を得意とする一方で、胴廻し回転蹴りを見舞った事も有る。
 背中には『侠客立ち』と呼ばれる刺青が彫られており、その刺青の所以に違わずどの様な状況にあっても決して倒れない不屈の精神を持ち合わせている。

 栗谷川の提案により、ゲームセンターで刃牙と対峙し、刃牙を瀕死にまで追い込んだが僅かな差により敗れた。この際、刃牙との間に友情が芽生えた様である。
 刃牙戦の直後に勇次郎に襲われ、一時は第一線への復帰を諦めたが、幼年編の終盤に見事に回復し、最大トーナメントへの出場も遂げた。
 最大トーナメントでは、2回戦で克巳の音速拳に敗れたものの、死刑囚編では『実戦タイプの人物』として徳川の爺様に招集されてスペックと対決。様々な凶器を用いるスペックに対して最後まで素手で応戦し、スペックが得意とする無呼吸連打を喰らった際も、殴られ続けたまま殴り返すと言う常軌を逸したカウンターを見せ付けた。

 基本的に彼が関わる勝負は全て名勝負である。

 

林 (はやし)

 久隈の付き人。
 龍金剛に敗れた久隈と廊下を歩いていたところ、昴昇に『弱者は道を譲れ』と絡まれ、追い返そうとするも額に一撃喰らって一蹴される。
 その後、紐切りで視界を失った久隈を見て失禁する程怯えていた。

 

範馬 刃牙 (はんま ばき)

 主人公。父・勇次郎を越えるために幼い頃から修行を続け、17歳にして地下闘技場の王者になった。
 これと言って何か凄い個性が有る訳では無いが、数多くの戦士達と闘う事で鍛えられた格闘センスと天性の打たれ強さ、更には妄想体験を実体験にと勘違いする病気(バキ曰く『リアル・シャドー』)を駆使して勝ち抜いてきた。一度闘った、或いは見た技を自分の物にする才能は流石主人公といったところだが、烈と闘った際に見せた『巨凶・範馬の血』覚醒に依るパワーアップは剰りに漫画的過ぎて非難囂々だった。
 闘いを渇望する性格だったが、死刑囚編では梢江ちゃんに現を抜かしてヘタレ化。最大トーナメント終了時には『もうこんなに闘いたい』等と口にしていた事も忘れ、やる気無く日常を過ごし、読者を苛々させるだけの存在に。
 が、梢江ちゃんと泣きながらセックスしたのを切っ掛けに劇的なパワーアップを見せ、一度は不覚を取った柳、睾丸を蹴り潰したシコルスの2人組を圧倒。と思ったら、柳の毒手で痩せ細ってまたグダグダになってしまった。
 未だ勇次郎を超える可能性が欠片にも見えてこない。

 奇妙な言動を取る事が多く、末堂戦を前に『噛まれても大丈夫な様に』『この大会で噛み付きは反則だけど』と、噛み付きを容認する発言をしていながら、いざジャックが噛み付きを始めると批難したりする。  また、気持ちの良いファイターとされる一方で口が悪く、末堂に『やっぱりアマチュア』、昴昇に『ハッキリ言って絶対に負けない』等々、煽っていくスタイルを実践している。

 

範馬 勇次郎 (はんま ゆうじろう)

 刃牙の父親で、『地上最強の生物』、『オーガ』等の異名を持つ。
 最強や暴力、力と言った概念の代名詞的存在で、『一国の軍事力に匹敵する』とまで言われ恐れられている。
 剰りに強いため、それまでどんなに強く描かれているキャラであろうと、基本的には数ページで倒してしまう。その我が儘っぷりも常軌を逸し、普通の生物が食欲・睡眠欲・性欲等に従って動く様に『殺生欲』を持つとの事で、適当なボクシングジム等に立ち寄っては、選手達の身体を砕いたり耳や鼻をもいだりして大暴れしている。
 冗談にしても度が過ぎる強さ設定のため、剰り闘いに参加する事は無いが、一度出てくれば確実に物語をぐしゃぐしゃに掻き乱してしまう問題児。但し、同時に彼の登場が読者の興奮材料になるのも確かの様だ。
 ジャブよりも疾い踵落としや猛獣の様な連激、突然放つ裏拳や相手の頭部を床に叩き付ける技を好んで使用し、更に琉球王家に伝わる御殿手、悪魔に授かったと言われる筋肉をフルに使っての正拳突き等も使用する。
 相手の顔面を剥いだり、ムエタイ使いを虐めるのも大好き。
 死刑囚編では何か裏で糸を引いているのでは、と思われたが結局何も無かった。
 限りなく広大な宇宙が光の速度でさらに膨張を続けるが如く強くなっているらしい。

 因みに、メフン(鮭の内臓の塩辛)が大好物。

 

ビスケット・オリバ

 犯罪者として投獄されていながら、他の犯罪者を捕まえ続けるハンター。
 超規格外の腕力と知力で法の外に君臨し、地球上で最も自由に振舞い生きる事から、通称『アンチェイン』。
 兎に角特筆すべきは、ショットガンの弾すら受け止める程異常発達した筋肉で、花山の様に格闘技の経験は無いが、一度殴れば身体にクレーターを作ってしまう程の破壊力を持つ。また、粗塩を擦り込んでいるためシコルスの中指一本拳も通用せず、首の分厚い筋肉はアッパー等の衝撃を無効化してしまう程。
 最凶死刑囚達を捕らえるために園田警視正と共に来日し、着いて早々シコルス、ドイルらと闘う事になるが、捕まえた筈のシコルスは脱走、ドイルも敗北寸前で逃げ出してしまったため手柄が立てられず困っていた模様。
 警視庁で達人に出会い、合気に屈してしまったが、柔道の訓練をしていた警官達を投げ飛ばしまくる蛮勇っぷりが気に入られたのか、達人から黒帯を貰える位に仲良くなった。が、そこから特に進展は無かく、未だにあの柔道エピソードには一体どの様な意味が有ったのか謎が残る。
 柳の毒手を喰らい、失明していたドイルを捕縛したが、何故か日本語が下手になっていた。
 来日した際、勇次郎と知り合いだった事が判明し、何か死刑囚騒動と関係していたのかと思わせたが、やはり何も無く、結局勇次郎と友人だった意味も何処に有ったのか謎のまま。

 

平尾 文彦 (ひらお ふみひこ)

 刃牙の通っていた中学校3年E組の生徒で、ボクシングで全国制覇を果たした。
 不良グループと中学校の派閥を二分する体育系グループの一員で、表向きは生徒達の尊敬を集める人気者だが、実際は弱い者いびりが好きな卑屈な人間である。
 プロからスカウトされる程の実力を有しているらしい。

 刃牙に『日本に居る最強のボクサーは誰か』と問われ、トミーを紹介する度に刃牙を帝王ボクシングジムへと連れて行き、ユリーと邂逅させる切っ掛けを作った。
 因みに、刃牙と勇次郎の決戦に立ち会った時は、名字が平井に変わっていた。

 

双子の2人 (ふたごのふたり)

 ガイアの部隊に所属する双子の兵士。
 一卵性双生児の為、見分けが付かない程そっくりだが、味方の混乱を避ける為に普段は片方が変装している。
 兄弟揃って肘や靴先にもナイフを仕込んでおり、ナイフとワイヤーを用いたコンビプレーで刃牙を苦しめた。

 本名は不明で、刃牙が別れる際に『双子のお二人』と入っている為にそれがそのまま通称となっているが、アニメ版では千葉という名字がつけられた。

 

フリオ・ゼ−ル・ケバス

 90連勝ばく進中のプロボクサー。『花崗岩の拳を持つ男』と呼ばれている。
 ユリーとの試合にて、『確信の右クロス』で敗れ去った。

 

米国のレスラー

 神心会の見学に訪れた名前不明のレスラー。
 見学に徹せず、神心会を貶める発言をした為、キレた末堂と異種格闘技戦をする事となった。

 末堂にボディスラムを決めるまでは良かったが、結果的に末堂を冷静モードに切り替えてしまい、3分後には二度とステーキが食べれない身とされてしまった。
 本作に於ける、人間としての最初の噛ませ犬である。

 

ベイル

 ジムで訓練している紅葉に喧嘩を売った一流レスラー。
 線の細い顔立ちの紅葉を『お嬢さん』と馬鹿にするも、紅葉に『くだらぬ筋肉だ』や『最もレベルの低い筋肉だ』と逆に馬鹿にされ返されて沸騰。
 紅葉に襲い掛かるも当然の如く返り討ちに遭ってしまった。

 

へクター・ドイル

 イギリスから軍用機で来日した、敗北を知りたい最凶死刑囚の1人。ヒョウ柄のパンツを着用。
 身体の至る所に暗器を仕込み、親指のスイッチを入れる事でスタンバイ。以降、それぞれの指に対応した刃を出現させたり、スプリングで腕を伸ばしたり、ブレストファイヤーで相手を焼き払ったりと多彩な攻撃を繰り出す。
 敗北を知りたい、と言いながらも、その実敗北しそうになると逃亡し、自分が敗者であると認めない内は敗者ではないと言う子供染みた論理を口にしている。体中に武器を積んでいるのもそのため。
 日本に来るなりロブを切り裂いたり、刃牙の教室に飛び込んできたり、婦人警官に女装してオリバに近付いたりと、かなりのやんちゃっぷりが目立ったが、純粋な格闘技術で言えば昴昇にも劣っていた様だ。
 買い物帰りに、同じく買い物帰りだった烈に遭遇。酒に誘うが、『お前は中国武術を嘗めた』と覚えの無いケチを付けられボコボコにされ、片眼を失ってしまった。そのまま烈に負けるかと思われた矢先、ジャックの乱入で烈が眠らされ、難を逃れるが、眠っている烈が不良から犬からカラスにまでケチを付けられているのを見て同情、仕様が無く彼を庇った結果死の直面に立たされる。
 目覚めた烈に神心会に運ばれ一命は取り留めたが、輸血してくれた神心会の会員達を、克巳と本部ビル諸共爆破。逃亡時に独歩に見付かり、ブラフをかまされボコボコにされ、運ばれた神心会本部で今度は克巳にボコボコにされるが、克巳と仲直り。神心会の手配で中東に逃げる筈だったが、刃牙に陵辱された柳の八つ当たりに遭い、結果的にオリバに捕らえられてしまった。
 シコルスもそうだが、末期の死刑囚達は輪姦に遭っている様で可哀想。

 

ボブ・マーシュ

 外国人プロレスラー。
 八百長で、花田に体固めによるフォール勝ちを収めたが、調子に乗ってフォール後も花田を蹴り続けた為、控え室で花田にボコボコにされてしまった。
 モデルはレオン・ホワイト。

 

堀達 (ほりたつ)

 花山及びその先代、先々代の侠客立ちの刺青を彫った老人。
 刺青家業を40年続けており、べらんめえ調で捲し立てる職人気質の江戸っ子である。

 会心の出来だった侠客立ちの刺青を花山に否定され、ワビを入れるまでは花山組の刺青は彫らないと豪語していたが、花山が富沢会に単身乗り込み、疵だらけになる事で仕上げた本当の侠客立ちを見て驚愕。以後、花山に惚れ込んだ様である。

 


ま行

 

マーちゃん

 繁華街で屯していたチンピラで、江珠に噛まれて失意のまま彷徨っていた刃牙に因縁を付けて殴りかかった。
 刃牙が反撃しない為、調子に乗って刃牙を殴り続けていたところ、刃牙を捜していた花山の目に止まり、縦にグッシャーッとされてしまった。

 今でこそ縦圧縮の代名詞はジャガッタであるが、記念すべき被害者第一号はこのマーちゃんである。

 

マイク・クイン

 アメリカン・プロレスラーで、『ニューヨークの鋼鉄人』と呼ばれている。
 体躯のいい男の名物、『素早いジャブも出来るんだぜ』を披露したが、あっさりと三崎に極め技を喰らい、『ギバーップ』と叫んで降参する。実際は極める直前までしか技が入っておらず、小坊主達に『え、動けるの?』等と小馬鹿にされていた。バキ世界のレスラーの癖に、痛みに屈するとは全く根性が出来ていない。あまつさえ、怪我1つしていないにも関わらず、勇次郎との9人掛けに参加していなかった、ヘタレ中のヘタレ。

 

マウント斗羽 (まうんととば)

 日本プロレス界の首領にして象徴と言われる大男。
 本名は『斗羽正平(とばしょうへい)』で、かつて全米では『ジャイアントデビル』と呼ばれ恐れられていた。

 師匠である力剛山が暴漢に刺殺された際、『レスラーを支えていくのは格闘の強さ』という結論に行き着き、ハード・トレーニングを経て強靱な戦闘力を身に付けた。
 要するにジャイアント馬場である。

 スクワットにより全身の筋肉をパンプアップさせるケタ外れの心臓を持ち、その実力は花田や金田を一瞬で倒す程である。
 また、相手の間接を極めたまま跳躍し、地面に叩き付けるスペシャル・ホールドを持っており、対戦した刃牙を大いに苦しめたが、長身を支えているが故に故障していた右膝がネックで連発出来ず、その弱点を見破られて刃牙に敗北してしまった。
 最大トーナメントでは、4WDをボディプレスで破壊する奇っ怪なパフォーマンスを見せて登場したものの、膝の弱点を烈に看破されてあっさりと敗退。
 トーナメント後は、猪狩とドリームマッチを行い、その試合の最中命を落とした。―――事にして、フランスで画家として第二の人生を送っている。

 

マスター国松 (ますたーくにまつ)

 空道の師範。日本よりも海外で有名な男、らしい。
 バキ迷走期に彗星の様に現れ、その隻腕、斜視、薄い髪、大麻常習者という強烈なキャラクターから、話の起爆剤として作用するかと思われたが、単に空道の技を光成に説明する事で、柳の強さを間接的に語る解説役として出てきただけだった。この時の、国松語る→光成驚く→柳その技使う→刃牙に効かない→国松別の技語る→光成驚くのループはアレ過ぎ。
 失った片腕は、かつて柳にやられたらしいが、恐らくは毒手を喰らった物と推測される。

 

松尾 (まつお)

 徳川配下のドライバーで、刃牙の送迎を担当している。
 刃牙の身を案じている様で、紅葉との戦いを前に独歩と勇次郎戦の心配をしている刃牙に『自分の戦いに集中を』とアドバイスしたりしていた。
 また、アライJr.を迎えた際には、『刃牙に挑むのは大変な勇気だ』とか『男として尊敬する』とか散々煽り立て、アライJr.を精神的に不安にさせる嫌がらせを披露した。

 

松本 絹代 (まつもと きぬよ)

 梢江の母で、刃牙が下宿している家の大家さん。
 未亡人で、夫は地下闘技場の戦士だった。

 常に和服に身を包んでおり、地下闘技場編での戦いに疲れた刃牙の背中を流してくれる優しい人物だったが、死刑囚編に於いてドスらしきものを常備させている事が判明し、読者を震撼させた。
 アニメ版では極普通の洋服を着た美人のお母さんである。

 

松本 梢江 (まつもと こずえ)

 刃牙が下宿している大家の一人娘で、刃牙と同じ高校に通う女子高生。
 当初は一般的な常識に沿って動く脇役だったが、気付いたら刃牙の恋人になっていた上、かなり常識離れした言動を取るキャラになっていた。

 最大トーナメント決勝時では、皆を白けさせる様な発言を声高に叫んだり、試合を止めようとしたり、刃牙の戦いの聖水(尿)を飲んでみたりした上、死刑囚編では刃牙とぐだぐだとどうでも良いデートをするに飽きたらず、下着姿やキスシーンまで披露し、最終的には刃牙と泣きながらセックスするという暴挙に出ている他、物語に深く絡むに伴って江珠化が進み、花山のスネを蹴りまくった上で顔面に石を投げつけたり、柳を前に『私も闘う』と啖呵を切ったり、烈に『調子こいてんじゃねえ』と叫びながら暴行を加えたりと、間違っても一般人とは呼べない存在である。
 その甲斐有ってか、勇次郎には『い〜い女』と評価されるに至ったが、読者には『邪魔』の代名詞として忌み嫌われている。

 アニメ版では母親共々デザインが変更され、原作が嘘の様な美少女になった。

 

御輿芝 喜兵 (みこしば きへい)

 達人の師匠で、護身流合気柔術開祖の老人。初登場時は『お母さんが子供におしっこ等をさせるポーズ』だった。
 若き日の渋川と立ち合い、彼の強さに思わずに本当を使ってしまっため、彼に看板を譲る事になる。
 武に対する独自の価値観を持ち、『避ける、躱す等に拘っている内はまだまだ』といった持論を披露。その言葉の所為か、達人はやばそうな気配を察知すると、幻覚を見る様になってしまった。
 立ち合いの時こそ達人に胆で負けていたが、彼の発言は達人に多くの影響を与えていた。

 

三崎 健吾 (みさき けんご)

 少林寺拳法の使い手で、礼節正しい紳士的な闘いを好む男。
 実はかなり強いのだが、2回戦でジャックに当たってしまったために敗北。噛み付き攻撃で腕や足を切り刻まれ、例のアッパーを喰らい、血を飛び散らせながら宙でグルングルン回されてしまった。

 

宮坂 (みやさか)

 刃牙の通う高校のボクシング部顧問。
 普段は部員の代わりにモップ掛けやグラブの手入れをしているが、かつては国体に出場した経験が有り、高山に自身の夢を重ねている。
 その為、高山に前歯を折られても尚、刃牙が高山の拳を壊そうとするのを止めていた。

 

三好 政康 (みよし まさやす)

 田中とレックスの友人。
 特別強い男を見分ける事の出来る犬を連れており、並の攻撃ではダメージを与える事の出来ないレックスを倒せる人物を捜していた。
 それはレックスを痛風の痛みから救うのが目的だったが、その為に花山に嗾けるという凄まじい命知らずでもある。
 尚、花山からは『次からは連絡しろ』と名刺を渡されている。

 

ムサシ

 刃牙の飼っている犬。
 土佐犬の様な風貌で、刃牙同様に全身に傷が有るが、どういう経緯で傷がついたのかは不明。
 そもそも地下トーナメント編以降は登場シーンが殆ど無く、生死すら不明である。

 刃牙には懐いている様だが、番犬としての役割は担っておらず、戦闘力も未知数。
 また、30Km走り続ける体力も持っていない。

 

村上 進 (むらかみ すすむ)

 刃牙の通っていた中学校3年A組の生徒で、柔道で全国制覇を果たした。
 不良グループと中学校の派閥を二分する体育系グループの一員で、表向きは生徒達の尊敬を集める人気者だが、実際は弱い者いびりが好きな卑屈な人間である。
 不良達が維持していた秩序を乱そうとする刃牙に、制裁を加えんとスパーリングという名目で喧嘩をしかけたが、掴む事すら出来ずに一蹴された。
 失神している西田を更に蹴り飛ばした刃牙に激怒している事から、一応友達思いではあるらしい。
 また、刃牙と勇次郎の戦いに立ち会った際には刃牙と握手を交わしていた。

 

本部 以蔵 (もとべ いぞう)

 超実戦柔術である本部流柔術の開祖。
 武を志す者なら一度や二度はその名を耳にする伝説の男で、壊した空手家は10人や20人では効かないらしい。
 また、『実践柔術』の専門家として、日本刀や鎖分銅といった武器全般の扱いにも長けている。
 あらゆる攻撃を捉える修行を行った結果、歯は全て入れ歯となってしまった。

 かつて勇次郎に敗れた際の反省を踏まえて修行した結果、勇次郎の攻撃を多少見切るまでに成長したが、少々本気を出した勇次郎に敢え無く敗北。
 最大トーナメントに出場するも、50歳の誕生日というお目出度い日に金竜山に敗退してしまった。
 以後は『何でも知ってるわ〜この人』と観客に言われる程の莫大な知識を活かした解説役兼驚き役として、加藤、花田らと共に試合に華を添える名脇役として活動していた。

 初登場時に独歩へ「今の貴様なら1分以内に殺せる」と宣ったインパクトから一転、『弱いけど解説だけは凄いキャラ』としての地位を確立させた彼だったが、死刑囚編での登場で更に一転。
 夜の公園で柳に挑むという、『ドリアンに挑んだ加藤・末堂の二の舞』的な行動を取って読者を不安にさせるも、蓋を開けてみれば一撃も喰らう事無く柳を圧倒するという強烈な底力を見せ付けた。
 元々、勇次郎にも『折角のご馳走』扱いされた上で『よくぞそこまで積みあげた』とも評されていた他、後に烈と互角の戦いを繰り広げる等、実は作中でも指折りの実力者だったりする。

 外見のモデルは升田幸三と思われる。

 

本部の付き人

 本部と一緒に神心会の大会を見に来ていた柔術家。
 末堂や加藤を見下す様な言動が見受けられたが、加藤に敗れ本部からも『ホント弱い』扱いされてしまった。

 そもそも本部流柔術の人間では無かったのか破門されたのか、後には一切登場せず、名前すら明かされていない。

 


や行

 

矢島 (やじま)

 トレンチコートの似合わないヤクザ。
 それぞれの組の代表者による決闘に、プロボクサーであるトミーを起用し、花山と勝負させた。
 その際に花山に対してトランプ占いを持ち掛けたが、トランプはカステラの様に毟り取られ、矢島自身も蹴りを喰らって失神。早く目覚めなかった所為で、トミーが必要以上に破壊されてしまった。

 

夜叉猿 (やしゃざる)

 飛騨山に棲む150歳の大猿。歴史に名を残す数々の武芸者達を斃してきたと言われている。
 バーベルをへし曲げる腕力と、大木を斬り裂く安藤の鉈の一撃を食らっても出血しない強固な皮膚、勇次郎が満足する程の高い戦闘能力を持つ。

 ユリーに負けた刃牙が、自らを磨く為に戦いを挑んだが、初戦は一撃喰らっただけで戦意を喪失してしまい、安藤が右手の一部を失い、腸を引き摺り出される重傷を負った。
 リベンジを誓って修行し直した刃牙との生死を賭けた戦いの末に敗れた物の、種族を超えた友情が芽生えるに至った。

 刃牙と戦った夜叉猿の妻は、かつて勇次郎に殺されていたが、彼自身も刃牙との戦闘後に勇次郎に殺害され、腹話術の人形にされるという報われない末路を辿っている。

 

夜叉猿Jr. (やしゃざる じゅにあ)

 殺された父の仇を討つべく、最大トーナメントにやってきた夜叉猿の息子。
 皆がトーナメントに興じている間、控え室でリザーバー達を襲撃。更に加藤の相手をする筈だったラベルト・ゲランも倒し、地下闘技場に乱入を果たす。父をも越えると言う戦闘力は凄まじく、加藤では全く歯が立たなかったが、当時期待の新鋭だった克巳が一蹴。憎まれ役としての汚名も被り、いよいよレギュラー入りをする様に見えた。
 夜叉猿Jrは、この後『復讐なんて馬鹿馬鹿しいです』と思ったかどうかは定かでは無いが、最大トーナメントを終えて清々しく凱旋する刃牙の前に、彼を認める様な眼差しで立っていた。
 因みに、アニメ版では克巳がJrを倒した際、桃太郎ではなくアニメの主題歌を歌いながら登場していた。

 

康子 (やすこ)

 紅葉の人体実験によって車椅子生活を強いられる事となったと思われる女性。
 元々は紅葉を恨んでいたが、刃牙の剛体術によって胃を破られて悶える紅葉に献血を志願した。
 この件を契機に、紅葉は善良な医師に転身した様である。

 

柳 龍光 (やなぎ りゅうこう)

 敗北を知るために脱獄を果たした最凶死刑囚の1人。『猛毒柳』、『空師』等の異名を持つ。
 かつて達人の片眼を奪った男で、脱獄後も柳から一本取ったり、刃牙を気絶させたりと地味に強い立ち回りを見せていたが、その後はぷっつりと消息を絶っていた。
 『牢獄の中で技を完成させた』等と、まるで空道は自分が作ったかの様に振る舞っていたが、後程マスター国松という師匠が居る事が判明。『答えは酸素。ワカった時にはもう遅い』の名台詞こそ『猛毒』の所以かと思っていたが、手に様々な天然の毒と薬を交互に擦り込む事で作り上げる、『毒手』という新たな毒を持ち出し再登場。
 更に『鞭打』と言う腕を鞭の様にしならせ、相手の皮膚に叩き付ける技まで披露するも、梢江ちゃんと泣きながらセックスする事で変にパワーアップした刃牙にはてんで通じず、むしろ逆に鞭打を仕返され間抜け面を披露する結果に。遅れて参戦したシコルスとタッグを君だが、やはり一方的にボコられ『足腰立たなくしてやる』と脅され、あまつさえ放置プレイという屈辱を受けて号泣。腹いせに、克巳と幸せそうにしていたドイルに毒手を喰らわせるが、持って行った名刀はボロボロにされ、またも間抜け面を披露した。
 本人も読者も、もう何がしたいのか全然分からなくなっていたが、達人からの果たし状を受けて夜の公園に赴き、漸く話がまとまるかと思われた。が、日本刀を持った本部の襲撃で毒手を切り裂かれ、挙げ句の果てにはフラッとやってきた勇次郎の裏拳を喰らい顎が砕けてしまった。
 本当に何がしたかったのか全然分からない人。

 

柳瀬 (やなせ)

 少年課の新米刑事で、逮捕術で全国優勝した経験を持つ。
 木戸にけしかけられて刃牙に挑んだが一蹴され、刃牙の強さを思い知った。

 いわゆる驚き要員で、解説要員の木戸と共に刃牙の喧嘩を脇から盛り上げた。

 

山本 稔 (やまもと みのる)

 シュートレスラー。設定や顔に適当さを感じる男。
 天内の噛ませ犬として出てきたも当然で、試合開始後は一歩も動く事無く、一回も技を繰り出す事が無く、天内の空中攻撃にダウンしてしまった。取り立てて面白い負け方もせず名台詞も無く、印象が薄い。

 

ユリー・チャコフスキー

 ヂギール族の戦士にして、世界Jrウェルター級統一王者。同時6階級制覇を目標としている。
 狼の群れを全滅させる驚異的な格闘センスを持ち、バリバリの世界ランカーであるトミーや、ムエタイのチャンピオンであるディーノイをスパーリングで倒している。

 挑まれた戦いに背は向けない、というヂギールの信念に基づいて刃牙からの挑戦を承諾。刃牙を一蹴して、飛騨山に向かわせる切っ掛けを作るが、飛騨山から戻って来た刃牙が圧倒的に強くなっていた為、彼の見せ場はそこで終わった。
 ドン・スタンダーとの試合を前に花山に襲われ重傷を負うが、最後の最後までヂギールの誇りは失わなかった。

 

吉村 功 (よしむら いさお)

 攻道館柔道所属の人物。
 神心会が主催していた空手道選手権大会で刃牙に興味を示したが、刃牙に用の有った加藤にのされてしまった。

 


ら行

 

ラベルト・ゲラン

 ボクシング3階級制覇を成し遂げた、『パナマの鉄拳』と呼ばれる男。
 モデルはロベルト・デュランだが、本部と見分けが付かない。

 最大トーナメント1回戦で加藤と戦う筈だったが、闘技場に向かう最中に夜叉猿Jrに襲われてダウンしてしまった。
 気付いたらやられていた上、以降の出番も無い為に人となりは完全に不明である。

 

力剛山 (りきごうざん)

 斗羽の師匠で、昭和30年に地下闘技場でチャンプの座を手に入れたプロレスラー。
 プロレスは客を喜ばせてナンボの世界、という持論を持っており、入門を希望した斗場に「極端なハナシケンカに弱くたっていいんだ」と語っている。
 しかし、ヤクザに刺殺された事が切っ掛けで斗場は『レスラーは喧嘩も強くないと駄目だ』という師匠とは正反対の持論を持つに至った。

 

リチャード・フィルス

 10年間バウンサーを続けているが、相手の攻撃を1度も避けた事が無いため『地球一のタフガイ』の異名を持つ。
 花山さえ居なければその設定も面白いんだけども。
 最大トーナメントにもタキシード姿で登場、同じくスーツ姿で登場した独歩と一歩も引かない殴り合いを続けるが、独歩がつい空手を使ってしまったため敗北。その後、紅葉の口車に乗せられ勇次郎に挑むが、勇次郎の一撃を喰らって無事な生物が居る筈も無く、『地球一のタフガイ…舞う』と厭な解説までついて吹っ飛ばされてしまった。
 葉巻をくわえた姿が印象的で、脇役にしては結構格好良かった。

 

李 猛虎 (り もうこ)

 韓国海兵隊に所属する軍曹で、格技主席師範としてテコンドーも習得している。
 単にテコンドーを使えるだけでは無く、相手のリーチや間合い、特性等を考慮しながら闘う頭脳派な面も見せるが、最大トーナメントではマイケルの方が一枚上手で、カウンターの一撃を喰らい沈む結果になった。後程、紅葉に同調して勇次郎に向かっていったが、勇次郎にテコンドーが通じる道理など無く、容易くあしらわれた。

 

劉 海王 (りゅう かいおう)

 100歳を越える、巨漢の海王。
 烈の師だけの事はあり、100歳を迎えた時に『漸く半分生きた』と蛮勇極まる発言をしていた。
 死刑囚編では烈の回想に登場、烈が弱い事、死刑囚の海王が居る事などを持って回った様な言い方で呟き、烈を苛々とさせる。また、寺の地下にある門を、閂ごと腕力だけで開くという無駄に凄まじいお姿を披露。
 バキに出てくる数多居る老人の中でも、特に愉快なお爺ちゃんだった。

 

龍金剛 (りゅうこんごう)

 地下闘技場の戦士として登録されている、大相撲の横綱。
 筋肉質であり、その肉体はいわゆるレスラー体型に近い。

 刃牙と昴昇の対決の前哨戦として久隈と対戦し、勝利した。
 尚、この試合の際、『前ミツは金玉を掴むつもりで取れ』を地で行く金的攻撃を行っている。

 

リル・ロッグフェラー

 鋭一の友人で、江珠と鋭一のハネムーン時のパーティに参加していた。
 ロッグフェラー財閥の人間らしい。

 

ルー・テーズ

 斗場がアメリカでプロレスをしていた頃、世界チャンプの座に君臨していたプロレスラー。
 独歩曰く、当時ノリノリの快進撃を続ける斗場を敬遠していたらしい。

 

烈 海王 (れつ かいおう)

 20世紀最後の海王で、中国拳法の歴史上で最も強いと目される、バキきっての大蛮勇。
 バキの中でもトップクラスの実力を持ち、事実最大トーナメントでは準決勝まで一撃も喰らう事無く、秒殺で勝ち進んでいった。残念な事に、準決勝で当たった刃牙が主人公だったため、極度の妄想力が成し得る『リアル・シャドー』という名の病気と『巨凶・範馬の血』という理不尽な力の前に敗れ去ってしまった。
 劉に『どこぞで蛮勇でも奮っているのであろう』と言われていた通り、死刑囚編でも『同門対決は許されません』と自分で言ったにも関わらず、ドリアンの顔面に一撃を決めて精神を崩壊させたり、ドイルには『貴様は中国武術を嘗めた』と因縁を付けてボコボコにしたりと大暴れをしていた。その蛮行の反作用か、ジャックの薬で眠らせてしまった際、チンピラや野犬、果てはカラスにまで絡まれるというコントの様な展開を引き起こした。
 そうした反作用から自分を護ったドイルを神心会に運ぶ際、川を走って渡れる事が判明。あまつさえ『人を背負っていると流石に沈むな』等と発言していた。
 天井知らずの蛮行は何処までも続く。

 

ローランド・イスタス

 間接愛好家(ジョイントフェチ)で知られるレスラー。
 繋がっている物を見ると許せないという、傍迷惑な性格のため、手を繋いでいるカップルを邪魔する様な子供時代を過ごしてきた。子作りについてどう思っているのかは謎。
 その性格から、相手の間接を即座に外すという特殊な技術を身につけたが、最大トーナメントでは克巳に必要以上に痛めつけられてしまう。その後、紅葉に誑かされて勇次郎に挑むが、勇次郎を相手に間接云々といった事が意味を成す理由も無く、気付いたらスリーパーを極められていた。
 アニメ版ではローランド・グスタフに改名。

 

ロジャー・ハーロン

 アマチュアレスリング五輪代表。
 ちょっと大きいのが特徴で、達人の噛ませ犬として機能しただけの捨てキャラ。
 これといって目立った事はしていないが、紅葉に嗾けられて勇次郎と闘う羽目になった際、勇次郎が向かってくるのを見て『うわー』と深海魚みたいな顔をしていたのが印象深い。

 

ロリオン・グラッシー

 グラッシー柔術の使い手で、朱沢夫妻のハネムーン時に当時現役のヘヴィ級のチャンピオンだったジョージを13秒で下した。
 江珠を辱め、鋭一に無礼を働いた勇次郎への制裁を宣言するも、勇次郎の得意とする踵落としを顔面に喰らって敗北した。

 

ロブ・ロビンソン

 キックボクシングの統一世界へヴィ級王者。モデルはピーター・アーツ。
 普段は陽気で、人を食った様な態度が鼻に付くが、いざ試合が始まると性格、眼孔、雰囲気共に格闘家のそれに変貌する。
 最大トーナメントでは猪狩を馬鹿にし過ぎた結果、ボコボコにやられてしまい、死刑囚編では相手を見極めずにドイルの挑発に乗ってしまったため、肘に仕込まれた刃で首を斬られてしまった。

 


わ行

 

脇本 丈巳 (わきもと たけみ)

 刃牙の通っていた中学校3年F組の生徒で、レスリングで全国制覇を果たした。
 不良グループと中学校の派閥を二分する体育系グループの一員で、表向きは生徒達の尊敬を集める人気者だが、実際は弱い者いびりが好きな卑屈な人間である。
 不良達が維持していた秩序を乱そうとする刃牙に、制裁を加えんとスパーリングという名目で喧嘩をしかけたが、真っ先に倒されてしまった。
 見た目は爽やかだが性格は悪く、相手の力量を見極める眼力も持ち合わせていない。
 刃牙に敗れた後に改心したのか否かは分からないが、刃牙と勇次郎の戦いに立ち会った際には刃牙を応援していた。

 


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