Grand Theft Auto
発売元 販売元:エムスリイエンタテインメント株式会社
発売元:株式会社ズー
発売日
ジャンル バイオレンス・カーアクション


紹介とか概要とか。昔のリメイク。

 

 本当の題名(Grand Theft Auto)を知っている人が何人いるのか甚だ疑問って程に、『GTA』という有名な略称で知られている本作は、一言で言うと『バイオレンスな洋モノレースゲーム』です。

 ゲームは真上からの見下ろし型で、微妙に再現されたアメリカの都市をお上の任務遂行のために、自由自在に駆け回る『自由度』の高いカーアクションがウリです。

 ―――と著すと語弊が有るのでもっと砕いた物の言い方をしますと、『上司の命令の遂行のために都市中を駆け回るわけだけど、目的のためなら何でもしていいよ』ってゲームです。

 …分かり易くないですね、順を追って説明しましょう。

 

 舞台はアメリカ、実在する都市をベースにした治安の悪い都市が血をぶちまけるステージとなります。プレーヤーはとある組織<ギャング>の下っ端要員として、上司(つまりボス)の命令を電話で受け、それを遂行するのが目的です。

 そして、その命令というのが『盗まれた麻薬を取り返せ』だとか、『ムカツク警察署に爆弾搭載の車ぶつけてこい』、『俺達が護衛してやってるのに礼も出来ないレストランを俺ら好みの店にしてやれ』など、如何にも『その手』の人達がやりたがる様な事ばかり。

 そんな命令を遂行すればそれに見合った得点(金)が加算され、それが規定値に達するとクリアというわけです。

 つまりプレーヤーはその得点を得るために『手段を選ばず』色々やりまくるワケです。

 

 先ずは街を自在に動き回るために必須なのは移動手段となる『足』。町中で一番メジャーな『足』と言えば、言わずともがな『車』ですね。で、『車』が欲しいならどうするか。簡単です、車なんてそこら辺に溢れ返ってるじゃないですか。走っている車を止め、運転手を引きずり出して車を奪えば済む話じゃあないですか。

 そんなわけで、奪える車は普通の乗用車やスポーツカーだけで無く、タクシーからパトカー、救急車や消防車、果ては戦車まであります。お好みの車を奪ったら、赤信号無視や逆走なんか気にもせず、暴れ回りましょう。ただ、あまりに乱暴な運転をすると、ボコボコにへこんで格好悪くなり、エンジンは厭な音を出し始め、挙げ句にスピードが出なくなってしまうので、そうしたらまた新しい車をゲットしましょう(因みに、エンジンが駄目な音を出してるのに強引な運転を続けていると、何かにぶつかった衝撃で爆発するので注意です)。

 そうやって街中を暴れ回っていると、そりゃあ人も轢き殺しちゃいます。断末魔の悲鳴と、何かグチャッというかズチャッ!という表現しがたい厭な音の後、路面をドロッとした赤い液体で染めながら息絶えていく人々を幾人も見る事になるでしょう。コレが快楽に思える様になってきたら、次のステップへ。

 このゲーム、舞台がアメリカなだけに(?)その辺に銃だの火炎放射器だのも落ちてます。

 それを見た時に『原罪の罪にまみれた市井の方々を殺してみたいなあ』と思えばGTAはより面白くなります。

 ロケットランチャーで吹き飛ぶ人、マシンガンで血を流しまくって息絶える人、火炎放射器で身を焼かれて絶叫を上げ逃げ回る人、それぞれの武器に見合った死に様を思う存分に楽しめるのですから(狂気)。

 

 但し、その様な悪行は許されるはずも無く、悪さをすればする程、警察に指名手配されます。

 最初は1人の警官が追ってくるだけですが、悪事を重ねる度にその数も2人、3人と増えていき、最終的には広い道路で検問やバリケードまで張り始めます。

 ヘマをして警察に捕まると、ブーイングと共に画面に『ブタ箱行き!』の文字。死んだ事にはカウントされませんが、武器は没収されてしまうので、必死に逃げましょう。但し、逮捕の内はまだ良くて、頑張って逃げ回ってると(アメリカなだけに)射殺されてしまう事もあります。しかも死体は放置プレイ。最悪です。

 そんなワケで殺し過ぎるといい事は無いんですが、実は、このゲェムは人を殺せば点数(金)が入るのが重要なポイントなのです。一般人を普通に殺せば100点、引きずり下ろした運転手を、その持っていた車で撥ねれば700点、警官は豪華に1000点!

 ええ、だから楽しくて殺すワケじゃあないんですよ?クリアするためには人殺しも重要な要素なんです。

 火炎放射で1000点、電車から降りてくる人たちをマシンガンで蜂の巣でン000点!わーい、GTA最高。

 

 尚、本作は音楽も最高です。本作のBGMはカーステレオという形で流れるので、車に乗らないと流れないんですが、その曲はロック系からジャズ、カントリー系までとノリのいい曲が本当に多いです。全部MP3化してしまうくらいに(特に軽トラのデフォルトBGMのカントリー系。ゲームからは信じられない程の和み系で逆にハマります)。

 人殺しも良いんですが、あのハイセンスなBGMを聞いていると、とてもいい気分に浸りながら都市をドライブして楽しむ事も出来ます。一度あの曲に馴れちゃうと、音無しでは絶対にプレー出来なくなりますとも。

 

 

そして本当の楽しみ方

 

 どんなゲームかは概ね理解して頂けたかと思います。

 本作は上記の通り、1人で遊んでいても十分に楽しいのですが、その真髄は数多ある人気洋ゲー同様『ネットワーク対戦』にこそあるのです。つまり、狭い範囲ではシリアルポートやLANを利用した戦いから、広くはインターネットを経由したバトルまで。

 任務を言われるわけでは無く、警察が出てこないため、先のルールに則って都市の中を大暴れしつつの殺し合い、となるワケなんですがコレがホントに熱いのです。

 好きな車を探してる最中に、スポーツカーでいきなり撥ね殺してくる敵プレーヤー!

 鼻歌混じりに運転をしていると、ダンプカーで車ごと爆破しようと突っ込んでくる敵プレーヤー!

 どちらの車が先に壊れるか、とぶつかり合ってると、ロケットランチャーを持って悠然と歩いてくる他敵プレーヤー!

 銃で撃ち合ってるところにリムジンで突っ込んできて大暴れする敵プレーヤー!

 熱い、兎に角熱いのです。

 明確に殺意を持った者同士が、街に溢れる物を駆使し、違法の限りを付くして対戦するあのモード!

 GTAをやるからにはこれは絶対にやらなくては行けないと言う程熱いのです。燃えます、心の底から。

 一人くらい対戦の世を外れ、街に走るタクシーコレクションとか始めちゃうヤツが居るのも燃えます(そして、そこにスーパーバイクで突っ込んでテロ活動を行うのが礼節)。

 や、結構全部実話なんですけどね。

 

 本作は洋ゲーにしては操作法も簡単で、ZOOから完全日本語版も出ているため、その辺で洋ゲーを遠慮してる人も気兼ねなくプレー出来ると思います。そんなわけで基本的には、万人に自信を持ってお勧めするゲームではあるんですが、暴力・血が嫌いな人、平和をこよなく愛する天の使徒には向かない事を断っておきます(そんな人がこのページに来てるとは思えませんが)。


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