a 適当。

2023年3月のまとめ

映画:バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ

 アンブレラ社の陰謀を阻止する為、故郷に戻ったクレアが戦いに巻き込まれる物語。

 内容的には、ゲームのリメイク版初代と2を足した舞台に、名前だけ同じ全然別のキャラクターを放り込んでゾンビと戦わせてみた。的な感じ。
 洋館の雰囲気は原作に近くて良いんですけど、如何せんそこに行くまでがやたら長く、行ってからの展開が早いのが残念ポイント。
 色々詰め込み過ぎちゃっている所為で、1つ1つのイベントと言うか要素が物凄く投げ遣りで適当に感じちゃうんですよね。割と引っ張った友達を巧い事利用して放置したりとか、きょとん過ぎる。
 もっと洋館のホラーに特化しちゃえば良かったのに、と思います。洋館の出来は本当に良いので。

 ただ、キャラが別物なのは良くも悪くも新鮮でした。
 微妙に役に立たない上にジルにも振り向いてもらえないクリス、ウェスカーが好きなジル、根は悪くなさそうな小悪党のウェスカー、間抜けになったレオン、物語開始以前に死んでるスペンサー。
 ゲーム版を知っている人程、『何でそうなるの』と笑うか怒るかしそうな采配が色んな意味で面白いです。
 特に善性を滲ませちゃうウェスカーが斬新でしたね。ギャップ萌えでも狙ってるのかよ、という。

 一応、続編を匂わせる終わり方をしましたけど、続編が出るかは相当微妙だろうなあ……。
 何で誰も彼も、初代に余計な要素を追加したがるのでしょうね。素直に洋館ホラーから化け物退治を経由して脱出で良いじゃない。そして夢で終わらせないすれば良いじゃない。

映画:パンダコパンダ

 女の子が、言語を解するパンダ親子と家族になる物語。

 妻が好きな映画という事で一緒に観ました。
 最初に書くと、大変後悔しています。自分に合わなかったという意味では無く、これをTVシリーズだと思い込んで観てしまった事にです。

 この作品、そもそものテーマに加え昔の作品という事もあってか、人も常識も滅茶苦茶に平和でおおらかで、良い意味で子供っぽい『楽しい世界』が描かれているんですよね。
 それはご都合主義とか楽観的とか、そういう大人の目線を持ち出すべきではない絵本的な日常です。
 自分は最初、この作品が最低でも24話とか有るTVシリーズだと思い込んでいた為、『まだまだ沢山エピソードは有るし』と普段の映画を観る時程は集中せず観ていた為、まさかの2作品で終了という事実に衝撃を受けました。
 お陰で『この愛おしい世界をもう楽しめないの?』という喪失感の凄い事凄い事。パンダコパンダロスです。

 小さい頃、『ツインシグナル』の第1巻を読み終わった時も似た様な感じになったっけなあ。
 この町の出来事をもっと見せて!ちびシグナルをもっと見せて!と。三つ子の魂百までも。

映画:ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー

 ティ・チャラを失ったワカンダに、ヴィヴラニウムを求める世界と地上征服を目論む海底王国が迫り来る物語。

 タイトルが発表された時の期待を超える内容では無かったかな、というのが素直な感想。
 ティ・チャラ役のチャドウィック・ボーズマン追悼作品としては悪くないんでしょうけれど、MCUとして観るとこれといって見どころも盛り上がるところも無かったな、と。
 現実的と言や現実的なんですが、シュリが感情的過ぎて、良いシーンでも悪いシーンでも『フォーエバー!』が響かないんですよね。いや、君さっきまでさ、……えぇ?みたいな。
 お母様が前作の事まで引っ張り出して来てキレ散らかすリアルさは好きなんですけど、この差は何だろうなあ。

 本作で一番面白かったのは上記のお母様ブチギレシーンと、幻影でかつての王が現れるシーン位でした。
 特に後者については、個人的に彼の事は高く評価していて(やった事とやろうとした事は駄目だけれど)、『実は生きていた彼があの夕日で改心して次期王になる』展開を望んでいた程だったので興奮しましたね。
 これからの成長に期待するにしても、結局作中のシュリは最後まで王の器では無いのが残念。

映画:ONE PIECE FILM RED

 ルフィの幼馴染でシャンクスの娘だった歌姫が歌いまくる物語。

 この映画にハマる人が大勢居るのも分かりましたが、自分は全く合いませんでした。
 そういう設定だから必然なんでしょうけど、歌が多過ぎるし1曲1曲が長過ぎる。
 少し会話→歌開始→少し会話→歌開始という感じで歌いまくる上、1回歌い始めると最後まで歌うのが悪い意味で衝撃的でした。サビまでとかじゃく、マジで最後まで歌うんかぇ?と本当にビックリする。
 自分は地上波で流されるCM付きの映画を除き、映画を観る時の姿勢として『視聴中は一切他の事をせずにスクリーン(or 画面)に集中する』事を心掛けて来たのですが、今回だけはスマホ弄りながらじゃないと無理でした。
 詰まらないという話ではなく、『合わなかった』という話です。歌が好きだったり気にならない人には面白い作品なのだろうと考えます。

 そんな自分でも、終盤の魔王戦は『これ映画でやって良かったの?』という位に盛り上がって楽しかったです。
 或いは映画だからこそなのかも知れませんが、メンツもやってる事も豪華で派手で面白い。
 とは言え、この期に及んで唐突に出て来たルフィの幼馴染より、悪魔の実でも空想科学でも動植物の変異でもない『魔王』という、完全に新しい概念がヌルッと出て来たのは大層驚きましたけども。
 ONE PIECE世界は、どこまでが常識と許容されていて、どこから仮想扱いなのか未だに良く分からないですね。

ゲーム:Dead Space

 Impossibleまでクリアしました。
 いやはや、面白かった。もう本当に満足した、という一言に付きます。

 

 他作品を持ち出すのもアレですけど、『BIO HAZARD RE:2』並に素晴らしいリメイクでしたね。
 原作の体験を損なう事なく強化された映像と表現力、深掘りされたキャラクター達やその関係性、巧いアレンジで見直しや補完されたセリフや各種イベント等々。
 ユーザーが『リメイク』に求めるものを、高い品質でまとめて提供された感が最高です。

 

 ホラーTPSとしての面白さは言わずもがな。
 暗い・狭い・汚いの三拍子が揃ったイシムラで、空気と音と演出の三拍子が揃った恐怖感と、グロい・強い・殺意の三拍子が揃ったネクロモーフが襲撃して来る訳ですよ。
 そんな次々起こる恐怖やトラブルに、多種多様な武器とアイディアで対応していくのがディ・モールト良い。

 
 

 参考までに、オリジナル版との違いをネタバレにならない範囲で軽く紹介しておきます。
 もし購入を迷っている方が居れば、参考にしてみてください。

  • アイザックさんを含めて全員顔立ちが変更。
    • 特に顕著なのはジョンストンで、顔立ちどころか性別も男性から女性に変更。
    • カイン博士もダイエットとアンチエイジングに成功した感。
  • アイザックさんが2以降と同じく喋る様になり、能動的にあれこれ提案・実行するシナリオに変更。
    • お使い感が減り、アイザックさんの頼もしさがアップ。
    • チームで連携して行動している感もアップ。
    • 一方で指示役だったハモンドは出番が減り、支援役のケンドラのセリフが大幅に増加。
      • お陰で後々の展開が……
    • チェンは違う意味で出番が増えて、違う意味で大活躍。
    • ジェイコブ・テンプルとエリザベス・クロスの出番も大幅にアップ。
      • エリザとは会話まで出来るよ!
  • 映像ログでニコールの足跡を追える様になり、彼女の行動やマーサーの悪行を追体験可能に。
  • ノード部屋がノード無しで入れる様に変更。
  • 無重力空間が2以降の操作に変わり、使い辛かったグラビティジャンプは廃止に。
  • 唐揚君(弾正)とガーディアンの叫び声が、少し大人しめなものに声変わり。
  • ADSキャノン(イシムラシューティング)が大幅に刷新され、遊び易いシステムに変更。
  • ヴァラーの放射性物質除去イベントが、核弾頭除去に変更。
  • 終盤のマグロ運送が手動キネシスからほぼオートに変更。
  • 終盤の『ニコールがそんな状況だったのに誰が操作してたの?』問題がキレイに解決。
  • 殆どのキャラが退場シーンに変更や追加有り。
    • 裏切者が、一寸したシーンやセリフが追加された影響でザマーミロ感が無くなって辛い……
      • 何だかんだで死地を生き抜く中でお互い絆されてたんじゃないかな感。
  • 2周目でコレクターアイテムを全部集めると、まさかのifエンドが追加。
    • もっと色んなED追加してくれて良いのよ。

 こんな感じで、原作に準拠しつつもポジティブな方向に結構変わっています。
 TPS的には、無重力空間とADSキャノンの見直しが凄く良かったですね。
 シナリオ的には、アイザックさんが喋る事によるドラマの追加が見事でした。
 喋らないからこその、原作のあのネタバラシも印象的でしたが、喋っていても十分面白い。

 

 本作とRE:2はゲームリメイクのお手本として、広くゲーム業界に浸透するべきですね。
 こういうので良い、じゃなく、こういうのが良いのよ、こういうのが。


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