2023年9月のまとめ

独り言：バイオレント・ナイト

　強盗団が忍び込んだ富豪の家には、とんでもない経歴の超強いサンタが居ましたとさ。というお話。
　予想通りの悲劇が襲う(強盗達に)。

　端的に言うと、規模が小さくグロ描写が強い初代『ダイ・ハード』兼『ホーム・アローン』です。
　主人公は戦歴とフィジカルはテロリスト級だけれど、基本的に気怠くてやる気は薄いサンタ。
　小悪党達は2名程度ポンコツが居るものの、普通に人殺せる典型的なハリウッド映画に良く居るタイプ。
　そんな双方が深夜の豪邸を舞台にわちゃわちゃする映画です。

　サンタが強い、という事自体は『可愛いキャラを取り敢えずムキムキに描く』みたいによく有るノリだと思うんですけど、魔法が使えるのに物理で泥臭く戦うのがユニークで良かったですね。
　だってワープや四次元袋で魔法を使える事を描写した上で、実際のバトルは殴る蹴るの暴行なんですよ。何かもっと攻撃用の魔法とか使うと思うじゃないですか。そういうの無いです。
　敵に追い詰められても、ハンマーを拾って覚醒するんですよ。ソーじゃあるまいし。それでいて、丁寧に四肢と頭部を砕いて回るトドメへの執念はジョン・ウィックの領域です。
　こんな面白サンタ、そうそう居ませんとも。

　そして、サンタと連携する子供もまぁ酷い。
　『良い子』評価されている割に、仕掛ける罠の数々が殺意に満ちていて善性が感じられません。
　サンタの良からぬ過去を聞いてドン引きするどころか、『じゃあこの連中も殺っちゃおう』と言い出すのは流石アメリカンだなあと思いました。

　前振りが長くサンタと強盗の遭遇まで時間がかかったり、被害者家族も頭おかしいの揃いで全然同情出来なかったりする点はマイナスですが、気に入らない悪党絶対殺すマン映画としては楽しめました。
　シリーズ化しても良いんじゃあないかと思います。次は学校とかを舞台にする感じで。